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壁抜け男

昔々といっても4年前ほど、こんな本を読んでいた。「マルタン君物語」 きっとこの後にもう一冊と思って買ったものの、その後本棚で眠り続けていたと思われる。壁抜け男 (異色作家短篇集)マルセル エイメ Marcel Aym´e 早川書房 2007-01by G-Tools「壁抜け男」でググると、最初にヒットしたのは、劇団四季の舞台だった。へえ---。本国フランスでも舞台化され、そして日本にやってきたのだが、マルセル・エイメ侮りがたし。そして...

ダヴィッド・ゴルデル

「クリロフ事件」「秋の雪」ときて、イレーヌ・ネミロフスキーの三冊目を読んでみた。これが26歳の時に書いた処女作だという。持ち込まれた出版社も、この激しい小説の著者がまず女性であること、そして26歳という若さに2度驚いたという。ダヴィッド・ゴルデルイレーヌ ネミロフスキー Ir`ene N´emirovsky 未知谷 2014-04by G-Toolsジュリアン・デュヴィヴィエのトーキー第一作として映画化されたというが、なるほど読んでいて映...

秋の雪

イレーヌ・ネミロフスキーの二冊目は短篇集。秋の雪―イレーヌ・ネミロフスキー短篇集イレーヌ ネミロフスキー Ir`ene N´emirovsky 未知谷 2014-03by G-Tools以下、5篇『舞踏会』『秋の雪』『九月の午餐』『幸福な岸辺』『腹心の友』1929年から1941年までに発表された5篇。彼女の作家としての活動期間はほんの10年足らずだったが、長短篇あわせて、20作を超える作品を残しているから、自らの激動の半生を反映させながら、題材は次...

クリロフ事件

また未知谷のTwitterに踊らされてしまった。イレーヌ・ネミロフスキー、Irene Nemirovsky (1903~1942) 旧ロシア帝国、現在のウクライナのキエフ生まれ。10代前半、革命時パリに亡命。42年にアウシュヴィッツ収容所にて死去。彼女の死後60年以上経過してから、遺品の中から発見された未完の大作『フランス組曲』が有名。この本は聞いたことがあった。ところでこの表紙の写真はどこなのだろう?クリロフ事件イレーヌ ネミロフスキ...

背徳者

実家の本棚を漁ってみたら、こんな本があった。私が昔読んだのか??André Paul Guillaume Gide 1869年11月22日 - 1951年2月19日。超古典の大御所のイメージがあったが、なんのことはない、19世紀後半と20世紀前半を生きた作家だった。この世代なら、私が普通に読んでいる。なのにどうしてコテコテの古典文学作家のイメージがあるのだろう?岩波からもでているが、私が読んだのは、新潮文庫の石川淳訳。初版(改訂版)は1950年だ...

ヘリオガバルスまたは戴冠せるアナーキスト

どのような経緯でこの本を買ったのか思い出せない。どのローマ皇帝ものであろうと、ローマ皇帝ものは、ある種格調高く、難解と相場が決まっている。多田智満子さん訳とはいえ、その多田さんでさえ、(平たく云えば)音をあげたくなったくらい、原文は難解らしい。詩ならよい、哲学でもよい、でも哲学詩になると、それはもう・・・ってなことをおっしゃっている。そもそもこの作品はいわゆる評論とはいえないし、伝記小説のジャンル...

異端教祖株式会社

私が読んだ「異端教祖株式会社」は実はこの晶文社版ではなく、講談社文庫の鈴木豊訳。天下のAmazon様にもないので、紹介はこちらにしてみた。因みに白水Uブックスからもでている。講談社文庫版は、カバー装画がビアズリーというなかなか素敵な文庫本。GUILLAUME って名前だからすっかりフランス人だと信じて疑わなかったら、本名はヴィルヘルム・アポリナリス・コストロヴィツキ、イタリア出身のポーランド人で、フランスで活躍し...

童貞王

2015年9月刊行の真新しい本。ハードケースに入っていて、無駄に(笑)カッコイイ!さすがに国書刊行会だ。バイエルンの「狂王」として名高いルートヴィヒ2世と、音楽界の巨匠リヒャルト・ワーグナー、実在のこの二人をモデルにした長編小説、本邦初訳。俗世間から隔絶した人工楽園に住む美貌の王フリードリヒ2世と、魔的な天才作曲家ハンス・ハンマー ─19世紀末を舞台にした、〈耽美主義者と魔術師〉の聖なる物語。童貞王カチュー...

ズボンをはいたロバ

多田 智満子さん訳なので、買ってみた。 Henri Boscoは初めて聞く名前だが、南仏で暮らした人だそう。「文学のおくりもの」シリーズに多田智満子さんが登場するのもちょっと意外だったが、児童文学風な体裁に多田智満子さんが登場するのはもっと意外だ。ズボンをはいたロバ (1977年) (文学のおくりもの〈21〉)アンリ・ボスコ 多田 智満子 晶文社 1977-06by G-Tools南フランスの自然と動物、少年とその家族、確かに児童文学の枠組...

眠りなき狙撃者

これほど期待を膨らませて臨む本も少ない。マンシェット早くも第二弾。眠りなき狙撃者 (河出文庫)ジャン=パトリック マンシェット Jean‐Patrick Manchette 河出書房新社 2014-11-06by G-Tools読みながら、これはむしろ映画向きだよね、と思ったが、過去に2度映画化されている。1度目が、1982年にアラン・ドロンとカトリーヌ・ドヌーヴ共演で制作されたフランス映画「最後の標的」、2度目はショーン・ペン主演「The Gunman」。引退...

愚者が出てくる、城寨が見える

光文社古典新訳文庫シリーズは時々、は?ってな作品を出してくれる。マンシェットって誰?ジャン=パトリック・マンシェット(Jean-Patrick Manchette, 1942年12月19日 - 1995年6月3日 大学在学中から左翼の過激派に所属。五月革命を経験。1970年代から1980年代にかけてroman noir(暗黒小説)と呼ばれる犯罪小説を発表した。愚者(あほ)が出てくる、城寨(おしろ)が見える (光文社古典新訳文庫)ジャン=パトリック マンシェット Jea...

フライデーあるいは太平洋の冥界

追悼、Michiel Tournier。追悼なんて云えるほど本を読んでいるわけではない。実際、メテオール(気象)だけで、それも3年半前、でもメテオールは面白かった記憶がある。ずっとノーベル文学賞候補で、結局受賞はできなかったけれど、とにかく、それでも追悼。。。フライデーあるいは太平洋の冥界ミシェル・トゥルニエ Michel Tournier 岩波書店 1996-10-25by G-Toolsロビンソン・クルーソーの物語をフライデーの側から読みかえ,未開...

Himmler's Cook

読んだのはKindle版。 邦訳は『105歳の料理人ローズの愛と笑いと復讐』 「窓から逃げた100歳老人」を思い出してしまった人は私だけではないはず・・・ 100歳シリーズ、二匹目のドジョウか?がフランス本国でもベストセラー、いや世界のベストセラーになったらしい。PBだと装丁はこんなだったんだ。”愛と笑いと復讐” と云う言葉から想像するほど、ケタケタ笑っちゃうようなとんでも婆ちゃんのぶっとんだ半生というわけではなか...

愛書狂

久しぶりにやってしまった。こっちの「愛書狂」は白水社刊の単行本、↓はその文庫版。この手の本はめざとく買っている私が、おっ、未開の地発見!と即座にポチッたら、こんな結果になった。だが、再読もいいもんだ。愛書狂 (平凡社ライブラリー811)ギュスターヴ フローベール 生田 耕作 平凡社 2015-08-27by G-Tools約4年ぶりの再読。この間、古今東西の愛書狂たちに慣れしてしまった私は、余裕で狂人譚を読んだ(ホホホ・・・) ...

嘔吐

Alain Robbe‐Grillet を読んだら、次はサルトルでしょ。。寝かし続けた『嘔吐』がようやく陽の目を見た。そして私には初となるサルトル。この現代の知の巨匠のような哲学者も名前以外で知っていることといえば、内縁の妻がシモーヌ・ド・ボーヴォワールであることと、ノーベル文学賞を拒否したことくらい。嘔吐J‐P・サルトル 白井 浩司 人文書院 1994-11by G-Tools一応小説である。が、所謂小説だと思うと、下世話な私なんぞは悪...

Appendix

プロフィール

Green

Author:Green
夜な夜な本読む・・・日本語は海外文学ばっかり。英語はフィクションばっかり。喰わず嫌いでどこまでいけるのか?

流行りモノとか、人気モノとかすっかりどうでもよくなり、本と散歩とあとはぼぉ~~っとすることだけが今の楽しみ(それでいいのか?)

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