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壜の中の世界

当たり。短篇それもショートショートの21の短篇集。傑作というより佳作なんだけれど、大佳作と言ったほうがいい。奇妙な世界。軸がズレているような、虚構と現実が同軸で共存しているというか、時間と空間が自由自在というか、本来180度違うはずの世界に簡単に移動してしまう、そして読後感がとてもいい。壜の中の世界 (文学の冒険シリーズ)一瞬、これは何かのメタファーなのかとか、時代や社会への風刺なのかとか思ったけれど、作...

ペインティッド・バード

松籟社の《東欧の想像力》シリーズは、意識していなかったけれど、気付いたらそこそこ読んでいた。イェジー コシンスキ(Jerzy Nikodem Kosiński)はポーランド出身。ホロコーストを生き残りアメリカに亡命し、1965年にこの本を英語で書いた。ペインティッド・バード (東欧の想像力)(2011/08/05)イェジー コシンスキ商品詳細を見る第2次大戦が開始した時代。6歳の少年が両親から離れて疎開し、混乱のなかで連絡は途絶え、預け先の...

Nice Work

David Lodgeの「キャンパストリロジー」をすっかりほったらかしにしてた。これは3部作の最後。The campus novel meets the industrial novel が今回のテーマ。1月以来に読むので、忘れかけていたけれど、読み出したら思い出した。ああそうそう、彼の本ってこんなテンポだった。Nice Work (King Penguin)(1990/07/27)David Lodge商品詳細を見る主人公は19世紀のIndustrial NovelとWomen's writingを専門とするRummidge Universityの...

青の寝室

Georges Simenon、これの次には何を読もうかな?と思いながら、副題がちょっと気恥ずかしいけれどこれにしてみた。青の寝室---激情に憑かれた愛人たち (【シムノン本格小説選】)(2011/02/17)ジョルジュ・シムノン商品詳細を見るフランスの田舎町トリアン、妻子ある自営業者トニーと食料品店の妻アンドレは、9月のある夜、郊外の森の中で突如火がついたように互いの身体を求め合う。それからの数カ月、二人はトニーの弟が経営するホ...

僕の陽気な朝

チェコの作家Ivan Klíma。ユダヤ人の家庭に生まれたが、家は福音派のキリスト教徒だった。彼は共産党独裁政権下で、発禁作家の身でありながら、亡命を選択せず祖国に留まり続けた作家。各章はそれぞれ独立しているけれど、語り手の僕は、作者Ivan Klíma自身。「月曜日の朝」から「日曜日の朝」までの7篇の物語。僕の陽気な朝 (文学の冒険シリーズ)(1998/04)イヴァン クリーマ商品詳細を見る自由化ムードの盛り上がりが1968年「プ...

謎の物語

Riddle Storyという分野があるのだそう。謎々物語?物語中の謎を解き明かさないまま終了することを主題としたストーリーのことらしい。謎の物語 (ちくま文庫)(2012/02/08)紀田 順一郎商品詳細を見る「恐ろしき、悲惨きわまる中世のロマンス」 マーク・トウェイン「女か虎か」 F.R.ストックトン「三日月刀の督励官」 F.R.ストックトン「女と虎と」 J.モフィット「謎のカード」 C.モフィット「続・謎のカード」 C.モフィット「...

ミレー《晩鐘》の悲劇的神話 「パラノイア的=批判的」解釈

こんな本がどこから湧いて出たかというと、これ。 画家・ダリの唯一無比の絵画理論。ミレーの晩鐘を題材に、通常空間レベルで発動する批判的パラノイアを時間レベルで適用しようとした試み。ダリの絵画とテクストが構成するプロセス解明に重要な役割を果たす論考だそう(だそう・・・としか言いようがない)。 絵画理論の知識や芸術的思考の欠片もないくせに、奇才ダリの理論を読んでどうする?そもそもxxx論みたいなものはわか...

Appendix

プロフィール

Green

Author:Green
夜な夜な本読む・・・日本語は海外文学ばっかり。英語はフィクションばっかり。喰わず嫌いでどこまでいけるのか?

流行りモノとか、人気モノとかすっかりどうでもよくなり、本と散歩とあとはぼぉ~~っとすることだけが今の楽しみ(それでいいのか?)

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