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ポルトガル短篇選集

ポルトガル文学は笑っちゃうくらい邦訳がない。この本を出した彩流社という小さな出版社はスペイン・ポルトガル文学というジャンルがあり私がよくお世話になるところ。ポルトガルの作家を挙げてごらん、と言われても、本を読んだから知っているエッサ・デ・ケイロス、日本で暮らしたヴェンセスラウ・デ・モラエス、ポルトガルを代表する詩人のルイス・デ・カモンイス、そしてあのフェルナンド・ペソア、ノーベル賞作家のジョゼ・サラマーゴ、う~~ん、未だに即座に名前が出てくるのはこれくらいか。商業的に期待できないこともあるし、そもそも翻訳しようというヒトがいない?改めて調べてみたら、世界中でそこそこ売れたと思われる「白の闇」(ジョゼ・サラマーゴ著)の翻訳は英語版を元に翻訳されていた。
ポルトガル短篇選集ポルトガル短篇選集
(2002/01)
不明

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この短篇集は現代(と言っても、出版は1988年だから20年以上前だけど)のポルトガルを代表する作家21人による出色の作品集、と銘打っている。が、21人雁首揃えて、申し訳ないことに私が知っていたのは一人だけだった。でも結構面白いんだな、これが。実はリスボンの街のモニュメントは馬鹿みたいにデカイ。無意味にデカイ。大航海時代の名残なんだと納得することにしたけれど、本を読みながらその馬鹿デカさを思い出した。なんだかそんなモニュメントによく似ている。ラテンアメリカのような魔術的なカッ飛び方ではなく、どこかホラ話風。でも昔気質の生真面目さで語られる。人生哲学もあるけれど、フランス人が語るような理屈っぽいインテリ哲学ではなく、地に足をつけて生きていかざるを得ない処世術とでもいうのか。貧しく暗く、華やかさの欠片もなく、土着的といえばこの上なく土着的。でも悲壮感というものでもなく、暑さ(暑っ苦しさに近い)はある。この辺りをあの馬鹿デカいモニュメントと勝手に結び付けている。

せっかく21人もの作家を並べてもらったので気に入った作家をGoogleとAmazonで探してみたけど、あ~~あ、ヒットしない。確実に出版された本でさえ、Amazonのデータベースにさえなく、版元も品切れ。これだからポルトガル文学探しは苦労する。

いつかポルトガルブームなるものが日本で起きるんじゃないかと根拠のない期待をしているけど、何がきっかけになるんだ?ファド?ポルトワイン?「ここに陸尽き、海はじまる」地の果てロカ岬?美しいアズレージョタイル?それとも道端で焼く鰯?どれをとっても如何せん地味過ぎる。そしてポルトガルに行こうにも直行便はない。ポルトガル公式観光ウェブサイトはどうにも垢抜けない。経済状態も悪いらしい。そんなこんななポルトガル。。。(好きなものこそ悪口を並べ立ててしまうのは私の悪い癖)
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[C474]

またまた、古い記事にコメントでスミマセン。
ポルトガルで華やかと言えば、クリスティアーノ・ロナウド!?
  • 2016-12-16 23:52
  • mAr
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[C477] Re: タイトルなし

私はサッカーに全然興味がないので、気づきませんでしたが、確かに・・・
ポルトなどは、近年観光客が増えていると聞きます。ヨーロッパであってヨーロッパではないポルトガル。いいですよ、ポルトガル。
  • 2016-12-17 20:48
  • Green
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