FC2ブログ

Entries

読むことのアニマ

珍しく日本人。副題にちょっと惹かれ、手にとってみた。子供部屋とはいえ、世界文学なんて言われると素通りは出来ない。こんなことが出来るのも、いつも行くあの古本カフェの力だな。ここにあるならちょっと読んでみるかと、喰わず嫌いも直るかもしれない。
読むことのアニマ―子供部屋の世界文学読むことのアニマ―子供部屋の世界文学
(1993/03)
四方田 犬彦

商品詳細を見る
世界文学という副題だけあって、子供の頃四方田氏が読んだと思われる、誰でも一度は聞いたことがあるようなタイトルがずらりと並ぶ。「ガリヴァー旅行記」 や 「レ・ミゼラブル」 や 「幸福の王子」 や 「千夜一夜物語」、かと思えば、「神曲」 に 「ガルガンチュアとパンタグリュエル物語」 に 「悪の華」 はたまた 「聖書」 まで、私が未だに手を出さずにいる本もある。この本は、彼が少年期に読んで強い印象を受けた外国の書物をもう一度読み直し、当時のエピソードを混じえて綴る半自伝的エッセイ。読んでいると、簡略版の児童書でもいいから、なぜ子供の頃に世界文学全集をもっと読まなかったんだろう、と悔やむことしきり。大人になるとなんだか小っ恥ずかしくて読めない本もあるし、今となってはおいそれと岩波文庫の「神曲」には手は出せない。何よりも、大人になってから再読する懐かしさ、驚き、あの頃はこんな所に夢中だった、実はこんなことが隠されていた、というのは、1冊の本を読み飛ばしていたのでは味わえない醍醐味。絶対的な長い時間をかけてその本と共に生きてこそ味わえる醍醐味 (今頃気付いても遅い・・・)

「アニマ」とはそもそも何ぞや?「アニムス」とは魂を示すラテン語の男性系。一方魂の女性系が「アニマ」。フランスの批評家ガストン・バシュラール曰く、読書には二通りの姿勢、つまりアムニスとしての読書とアニマとしての読書が存在しているらしい。「アニムス」による読書とは理論的に分析し批判しながらする読書。「アニマ」の読書は、心をすべてテクストに委ね、書物の頁を捲りながら物思いに耽けるといった緩慢なる作業。
ふ~~ん、これって「アニムス」的読書に偏っている人々への警鐘か?「アニマ」的読書ばっかりしている私は違う意味で反省 (「アニムス」的読書もたまにゃぁ、せにゃいかんのではないか?)。

エッセイ自体は正直すごく面白いってこともなかったけど、ここで書いた 「千夜一夜物語」はやっぱり死ぬまでに読まないと、と再確認させてもらった。ところで、私が子供の頃好きだった本と言えば 「エルマーとりゅう」 と 「エミールと探偵たち」。読み返したことはないけど、学校の図書館で借りて読んでいたから手元にもないけど、もう一度読んでみた方がいいのかなあ?なんて思いながらAmazonでサーチしたら、どちらの本も今でも普通に入手可能だった。ロングセラー本だったのか。ってことは、今時の子供も楽しんで読んでくれているってことだ。よかった、よかった。
関連記事
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
http://besideabook.blog65.fc2.com/tb.php/139-ee279503

トラックバック

コメント

コメントの投稿

コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する

Appendix

プロフィール

Green

Author:Green
夜な夜な本読む・・・日本語は海外文学ばっかり。英語はフィクションばっかり。喰わず嫌いでどこまでいけるのか?

流行りモノとか、人気モノとかすっかりどうでもよくなり、本と散歩とあとはぼぉ~~っとすることだけが今の楽しみ(それでいいのか?)

Calendar

<
>
- - - - - - -
- - - 1 2 34
5 6 7 8 9 1011
12 13 14 15 16 1718
19 20 21 22 23 2425
26 27 28 29 30 31 -

全記事

フリーエリア

フリーエリア