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ロコス亭(奇人たちの情景)

また帯のコピーから。
ナボコフ、カルヴィーノ、ボルヘス・・・、すべての原型がここにある。 -メアリ・マッカーシー
あり得ない程の賛辞だけど、カルヴィーノとボルヘスを引き合いに出されたら、とりあえず手を出してみるより仕方ないじゃないか・・・
ロコス亭 (奇人たちの情景) (創元ライブラリ)ロコス亭 (奇人たちの情景) (創元ライブラリ)
(2011/06/29)
フェリぺ・アルファウ

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私の友達が昔言っていた言葉 ”イタリアは天才を生み、スペインは奇才を生む” ガウディやダリだけでなく、Felipe Alfauも入れていいな。この本は奇想天外・荒唐無稽な、幻の作家による絶版本の復刻本らしい。本が書かれた1920年代と言えば、まだまだカトリックの戒律が幅を利かせていた時代のはず。それなのに、自殺する牧師や、男を誘惑する修道女や、死を愛しとりつかれる女性や、ホラ話のような波乱万丈のピカレスク人生を送る男、等々が物語りに登場する。

まだまだある。「三文文士の面々がモデルを捜しのためによく立ち寄る」というカフェ「ロコス亭」で、Felipe Alauは「私」と名乗り物語を語り始めるが、そこに集う人々たちが、名を代え、職を代え、更にはキャラクターまで代え、短篇のあちこちに登場する (変装ゲームか?)。「私」が本の中で本を書き、その本の中の登場人物が「私」と会話をし、「私」の現実の世界にまで登場する。かと思えば、「私」が「私」の書いた物語の中に入り込み、登場人物と会話をする。そのうち私(この私はこの私です)までもが、どこの次元にいるのかよくわからなくなってくる。そもそも登場人物が誰だかよくわからなくなってくる。・・・というような螺旋構造。

本の巻末にFelipe Alfau(スペインはゲルニカの生まれ)のインタビューが掲載されている。この人、相当に嫌みったらしい、偏屈オヤジとみた。
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夜な夜な本読む・・・日本語は海外文学ばっかり。英語はフィクションばっかり。喰わず嫌いでどこまでいけるのか?

流行りモノとか、人気モノとかすっかりどうでもよくなり、本と散歩とあとはぼぉ~~っとすることだけが今の楽しみ(それでいいのか?)

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