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英国畸人伝

つい古本屋で安かったから買ってしまった(だけ)。調査してみると、シットウェル女史は王立文学会の副会長まで務めた大物で、詩や評論はやや時代遅れになったものの、この本は今でも人気があり、よく読まれているらしい。 オリジナルなら「English Eccentrics」 Edith Sitwell (初版は1933年)。タイトルどおり、イギリスの有名無名取り混ぜた、さまざまな奇人変人の生涯を綴ったカタログみたいな本。
英国畸人伝英国畸人伝
(2001/04)
イーディス シットウェル

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1つの人物をふか~~く掘り下げるわけではなく、本当にカタログのごとく列挙。奇人変人というよりは、法螺話に近いかも知れない。正直言うとこの本はすべった(笑) 翻訳のせいにはしないけど文章が固い。よ~く読むと面白いんだけど、よ~く読まないと目がすべって内容が頭に入ってこない(私のせい?)

でも実は目次はやたら面白くて(そんな本は初めて)、目次だけ3回くらい読んだ。

指で色を識別できるマーガレット・マックアヴォイ (胡散臭い)
百六十年前の戦争をはっきり覚えていたヘンリー・ジェンキンズ (思い込み)
腰まで顎鬚をのばし、年じゅう湯につかっていたロウクビィ卿 (あり得ない)
石を二百個飲み込んだ患者を椅子にさかさまに縛りつけたサー・チャールズ・ホール (奇行だろ)
しゃっくりを止めるために寝巻きに火をつけたジョン・ミトン殿 (??)
他人の家で何晩も徹夜する、歩く大図書館ボルソン教授 (大図書館?)
瀉血を三回に分けてやる代金をケチり、一遍に血を取って死んでしまったヴォデイユ  (取るほうもどうかね)

・・・その他いっぱい!全部書くと大変なので、後は出版元の青土社のサイトでどうぞ。

本の帯に
ぜんぶほんとのはなしです
って書いてある。でもどう考えても法螺話、いや畸人が書いた法螺話を編纂したのか?本が書かれたのが既に80年くらい前で、畸人たちはみな数世紀前の人たちで、庶民も出てくるけれど貴族やインテリ層も多く、リアリティーがないこと以上に生活臭がない人達が多くて、その分なんだかスケールがデカい。現代の尺度で想像する ”へんなひと” 、つまり ”あ~こんな人いるよね~~” と相槌を打つとか、クスクスと笑ってあげられるお話しでは全然なく、明らかに在り得ない。まあ、脚色が過ぎるにせよ (いや、ぜんぶほんとのはなし、なんだっけ?) こうやって大英帝国の文化は成熟したのね・・・とひとりで合点する。こんな法螺ぶりを許容するあたりが英国。
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夜な夜な本読む・・・日本語は海外文学ばっかり。英語はフィクションばっかり。喰わず嫌いでどこまでいけるのか?

流行りモノとか、人気モノとかすっかりどうでもよくなり、本と散歩とあとはぼぉ~~っとすることだけが今の楽しみ(それでいいのか?)

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