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水の鏡

どこかで読んだ何かの本でこの「水の鏡」のことを何か言ってたような気がするけれど、どこで何を何て言っていたのか全く思い出せない。思い出せないまま例の古本カフェで本だけ見つけてしまう。曖昧な気持ち悪さのまま買うだけ買ってみた (こうやって本が増えるんだな・・・)
水の鏡水の鏡
(2001/10)
ロジェ グルニエ

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Negativeという言葉はこの本のためにあるんじゃなかろうか?暗くて悲惨な話しばかり。収められているのは2篇、「船旅」 と 「女像柱」。どちらも鬱病の女性が登場し、愛するという行為に不安を抱えながら執拗に無いものを求め、直一層不安は増大する。一人は、妻ある男性との恋愛の空しさから、旅先で出会った行きずりの男性と心中をはかる。一人は、不安感を埋めるためにこれもまた、行きずりの革命家の男性との愛にのめりこもうとするが、結局革命の理想しか語らない関係に ”わたしは、ある主義と性の交わりをしたわけではない” と叫ぶ。そして一人は、優しい献身的な夫を持ちながら、日常の不安から抜け出せず、精神病院に入り、退院し 「アンナ・カレーニナ」の登場人物に自らをなぞり、再び病院に戻る。

暗い・・・悲惨・・・絶望感・・・

で、でもその不安も空しさも極めて日常に潜む鬱で、その根源にあるものは何も語られず、分析もされない、つまり日常の漠然とした現代に潜む不安、と思えばいいのか?この絶望感に対する答えも救いもないし、若き青春の痛み、のような明るい不安感でもない。

妙なアンバランスとでもいうのか、文章は全く暗くなく、読後も別段落ち込まず、文章は前衛的だとか文学的装飾に満ちているとか、古典的な重苦しさもなく。。。あ~だから何だったんだろう、何物なんだろう、Roger Grenierって。そもそも出会いからして記憶が辿れない曖昧な本。でも嫌いじゃないのがどうにも不思議。

あ、今日は4年に一度のうるう2月29日だ。。
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[C219] どっちなんだ?!

読み巧者なのか・・・?

それとも

語り巧者なのか・・・?

いや、本の著者のことじゃなくてね
  • 2012-03-01 00:55
  • さかい@tadoku.org
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[C220] どっちでもないけど、どっちにもなりたい!

う~~ん、でもどちらかと言えば、読み巧者になりたいなあ。
  • 2012-03-01 04:01
  • Green
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Author:Green
夜な夜な本読む・・・日本語は海外文学ばっかり。英語はフィクションばっかり。喰わず嫌いでどこまでいけるのか?

流行りモノとか、人気モノとかすっかりどうでもよくなり、本と散歩とあとはぼぉ~~っとすることだけが今の楽しみ(それでいいのか?)

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