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死神の友達

久しぶりに 『バベルの図書館』 シリーズを入手。全巻制覇を夢見ているけれど道は長く険しい (現在、17巻/30巻まで到達)。そして「スペインウィーク」もまだ進行中。
死神の友達 (バベルの図書館 28)死神の友達 (バベルの図書館 28)
(1991/11)
ペドロ・アントニオ・デ・アラルコン

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とにかくこのシリーズで一番愉しみなのは、本文そのものではなく(笑)、ボルヘスの書く序文。

私がここに選んだ作品を初めて知ったのはまだ幼年期のことであった。あの当時の快い驚きは時を経た今も消えてはいない。もう百歳に近い年齢にもなろうかというこんにち、私は、幼年期のいともやすやすとものごとを受容する力こそないが、当時と同様の感謝の念、まったく同じ感情を覚えながら、それらを再読するのである。

恐れ入りました。。。幼年期でこれを読んでしまったボルヘスに張り合うつもりは毛頭ないけれど、幼年期のドキドキ感を思い出し、何十年も経ったのちその感情が甦ってくる気持ちは私にもちょっとわかる。そこに感謝の念を感じるボルヘスはやはり読む人なんだろう。

『死神の友達』 と 『背の高い女』 の2篇を収納。最初はタイトル通り「死神」、そして2篇目は 「疫病神」が登場。ボルヘスの序文によれば2篇ともスペインの民間伝承らしい。死神に疫病神。民間伝承というのは、古今東西似ているような気がする。どこか大袈裟で怪談話し風、最後にはきちんとオチがあり、そして漠然とした畏敬の念(道徳心というのか宗教心と言うのか?)がある。作者アラルコンは19世紀に生きた人だから、一般の人々にとっては、怪談話しと言えども現実と明確に区別される作り物ではなかったんだろう。かと思うと、「死神」では、SFか?と思わせるような車に乗って死神とともに世界を数分で一周してしまう下りがあったりする(最終地はなんと北極!)

現代文学を読んでいると、どうも使い捨てのように製造される家電製品とだぶる。革新的でありながら軽薄とでもいうのか。古典は、それが怪談話しでも居住まいが正しく美しい。
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夜な夜な本読む・・・日本語は海外文学ばっかり。英語はフィクションばっかり。喰わず嫌いでどこまでいけるのか?

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