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追悼:Antonio Tabucchi

先週、Amazonをそぞろ歩いていたら、Tabucchi の新作を見つけた。短篇集らしい。既に英語で読んだものなのかどうか、ドキドキしながら調べまくり、これは違うと結論し、ポチッた。Weekdayに途切れ途切れ読むのは勿体無いし、申し訳ないので、今週末のために毎日眺めながら開かずにとってあった。
時は老いをいそぐ時は老いをいそぐ
(2012/02/21)
アントニオ・タブッキ

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本日午後は仕事をサボって 代休をとって、国立新美術館で始まったばかりの 「セザンヌ展」 を見に行く (その記事は後ほど)。帰り道お決まりのように、丸善へ寄ってみた。松丸本舗も洋書売り場も珍しく収穫なしで終わってしまった腹いせに、文芸書の海外文学コーナーへ。そこで見た文字。

「追悼:アントニオ・タブッキ」

一瞬よくわからない・・・ 「追悼」とは亡くなった人にしか使わない言葉だろうか?と愚かな自問を繰り返す。そうだよな、でも在り得ない。それはあってはならない。混乱してきたので、丸善を早々に立ち去る。

3月25日リスポンにて死去。68歳。死因は癌。闘病生活をしていたらしい。
日本の新聞でも記事になっていた。私は見落としたのだけれど・・・ 68歳に油断していた。あと10年、いや20年、私は彼の新しい作品を読むはずだった。ノーベル文学賞オッズにもランクインしているから、密かに受賞も願っていた。ここ数年、続けて邦訳が出ていたし、未邦訳になっている本もきっと出版されるのだと勝手に確信していた。Tabucchiがまだ現役でこの先新たな作品が生まれるということは、私にとっては本当に嬉しいことだった。

偶然にもさっきGoogle Readerに登録しているThe New York Timesにこんな記事があがっていた。
「Antonio Tabucchi, Elegiac Italian Writer, Dies at 68」

この記事の最後は、1999年のインタビュー時の彼の言葉。知識人に求められていることは "To foment doubt"
“Doubts are like stains on a shirt,” he said. “I like shirts with stains, because when I’m given a shirt that’s too clean, one that’s completely white, I immediately start having doubts. It’s the job of intellectuals and writers to cast doubt on perfection. Perfection spawns doctrines, dictators and totalitarian ideas.”
危うい人間という存在を否定する虚偽の完璧さは、自由を許さない独裁を生む。
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[C239] To foment doubt・・・

賛成です。
  • 2012-04-05 22:40
  • さかい@tadoku.org
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[C241] 裸の王様を見たら、

裸じゃないか!と叫ぶ自由。
  • 2012-04-06 01:53
  • Green
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Author:Green
夜な夜な本読む・・・日本語は海外文学ばっかり。英語はフィクションばっかり。喰わず嫌いでどこまでいけるのか?

流行りモノとか、人気モノとかすっかりどうでもよくなり、本と散歩とあとはぼぉ~~っとすることだけが今の楽しみ(それでいいのか?)

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