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『書物の王国』は続いている・・・ 「夢」は太古の昔から時に神聖であり、時に畏怖を呼び起こすものであり、時にエンタテイメントであり、作家ならずとも人間ならば少なからず興味を沸かせる普遍の題材。
夢 (書物の王国)夢 (書物の王国)
(1998/08)
フランツ カフカ、左川 ちか 他

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「童話風な」 左川ちか
「果樹園」 The Orchards ディラン・トマス(Dylan Thomas)
「ゆめ」 中勘助
「初夢」 多田智満子
「夢」 Ein Traum フランツ・カフカ(Franz Kafka)
「夢野 (『摂津国風土記』逸文)」
「死後」 芥川龍之介 ⇒ 芥川龍之介って面白いんだ。
「夢の朝顔 (『兎園小説』)」 ⇒ 編者、須永朝彦作。戦後生まれのくせにどうしてこんな文章が書けるんだ?
「夢の体」 津島佑子 ⇒ これはちょっと悲しい話
「帰途」 清岡卓行
「夜のバス」 石川喬司 ⇒ 夢の中に行きつけの古本屋を持っている!
「夢の話」 谷内六郎
「竜の道」 天沢退二郎
「蟻の穴の夢」 干宝 訳)竹田晃
「幻しの幼児」 チャールズ・ラム(Charles Lamb)
「夢」 三橋一夫 ⇒ ありがちなプロットながらちょっと感動
「死の刻限」 L'heure de la mort アベル・ユゴー(Abel Hugo) ⇒ これもありがちだけど面白かった
「夢」 イワン・トゥルゲーネフ(Ivan Turgenev) ⇒ 古典の匂いがいい
「人生」という名の家」 アルベルト・サヴィニオ(Alberto Savinio)
「たった一人」 宮部みゆき
「ギルガメシュとエンキドゥの夢 (『ギルガメシュ叙事詩』)」
「ヤコブの夢 (『創世記』)」
「ヨハルネト=ラハイのこと」 ロード・ダンセイニ(Lord Dunsany) ⇒ 1ページの話しだけど、美しい
「(病める紳士)の最後の訪問」 ジョヴァンニ・パピーニ(Giovanni Papini) ⇒「バベルの図書館」でも採択されていたアレだ。
「円環の廃墟」 Las ruinas circulares ホルヘ・ルイス・ボルヘス(Jorge Luis Borges)
「夢ちがえ」 澁澤龍彦 ⇒ いいなあ。
「夢の検閲官」 筒井康隆 ⇒ 上手いなあ。
「悪夢志願」 花輪莞爾  
「夢の姿」 宮城道雄
「睡眠中の現象若干について」 シャルル・ノディエ(Charles Nodier)

夢、夢、夢、、、で夢に酔いそう・・・どれかが飛び抜けて面白かったとか、これでもか!という「夢」傑作を集めているというのではないけれど、全部読み終わると、夢にどっぷり浸らされた気分になるから、きっといいアンソロジーなんだろう(いや、一杯あり過ぎて思い出せないだけか・・)。死と結び付けられた夢、現実と相対する夢、その現実と夢が逆転する時、時に夢は悪夢で時に自由で創造的な世界、夢に呼ばれ人の夢に紛れ込む。。。
夢と言えばフロイト?こんな本を読んでしまうと分析など野暮なこと、と思えてくる。人間は眠りが必要で眠りの解明から夢を考えるのではなく(笑)、夢はいい夢も悪夢も、物理的なしがらみを自由に飛び越えられる、そしてどこまで言っても個人的なもので、それを映像に残したり、誰かと共有したりは出来ない。不可解でありながら、決して解明できないもの、だから人は古代の昔から夢にとり付かれてきたんだな、きっと。

「夢を夢らしく書きこなすことは、いいかげんな現実の描写よりも、かえって周到な用意がいる」
と芥川龍之介は言ったそう。
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