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後日談~なぜ古典を読むのか

記憶に残っている限りでは、私は外出する時に本をバッグに入れ忘れたことはない。靴を履き忘れることがないのと一緒で本を忘れることはない。ところが今日やってしまった・・・ (つまり、靴を履き忘れて外出したのと同じということだ) 不覚という文字を100万回書きたい気分。

気付いたのは電車に乗って15分も経った頃。座れたのでさあ、読書と思ったら本がない。茫然自失(携帯がないと夜も日もあけない昨今の若者と同じ状態)。急いで考える、”今から家に本を取りに戻ったら完全に遅刻する。この時間、本が買えるところはどこだ?” コンビニには本はない、本屋はまだ開いていない。頭が真っ白。電車に乗って座っていながら本を読んでいないなんて状態は何年もなかったから、どうしていいのかよくわからない(大袈裟だけどホント)。景色なんて眺めてみても嬉しかない。折角いつもより5分早く家を出られて、180円のコーヒーをすすりながらのカフェでの朝のひと時もこれで空しくなる(コーヒーは結局飲んだけど)。

行きはあきらめ、夜も9:30を過ぎてから会社を出る。願うのはあの古本屋がまだ営業していること。さすがだ、まだ営業している。本屋って宵っ張り族なのか?急げ!きっと閉店まで時間がない。海外文学コーナーに直行し、いきなり目に飛び込んできたのが
『ドクトル・ジバゴ』 
手にとるまで一瞬、間がある。いやあ~読むなら文庫本でいいんだけど、今買わなくてもいいんだけど(どうせすぐ読まないし)、焦って買わなくてもいつでも買える本なんだけど・・・ 単行本、上下2巻で¥1,000也。時事通信社の昭和55年発行版。翻訳はロシア文学者の江川卓氏。単行本だから上下巻合わせて6.5cm(今計ってみた)で900ページを超える。重い。。。目を丸くするって言うけど、私は本当に目を丸くしたと思う。昨日 『なぜ古典を読むのか』 を読み終わり、無謀な宣言をしかかって撤回し、いきなり目の前に現れるなんて偶然はありえるんだろうか?それも不覚にも本を忘れたという失態の代替品探しに立ち寄った古本屋で・・・ 

が、これはもう運命なのだと悟った。運命には逆らっちゃいけない。これは今朝、本を忘れたことから始まる、いやもしかしたら 『なぜ古典を読むのか』 を買った時から始まった、神が私のために仕組んだ運命だったのよ、きっと。こんなところで運命に逆らったら天罰が下るかもしれないし、巡り会った本には逆らっちゃいけない。でもこんなことで、私の人生に与えられた偶然の巡り会いを使い果たすことになったらどうしよう・・・(な、わきゃーない)
最後は悟りの境地であきらめ、あの無愛想な親父に ”お願いします” と差出した。前回本を買った時は最後まで口を聞いてくれなかった親父は、なんだか今日はちょっと機嫌が良く見えるので、思い切って声をかけてみる ”何時まで営業しているんですか?” ”10時までですよ” 意外と愛想がいいじゃん。 ”遅くにすいません” 買ってあげるのに遜ることもないんだけどね。最後に当たり前だが ”ありがとうございます” と言われた。

親父の顔、ニヤけてなかったか?ひょっとしてこの親父が神なのか? 
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[C256] 極上

のブランデーをゆくりひとすすりした
  • 2012-06-02 21:23
  • さかい@tadoku.org
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[C257] ぶらんでー?

極上のブランデーなんて持ってるんですか?
で、それをチビチビ飲んだりするんですか?

あれ?そういうことじゃない?これはメタファー?
  • 2012-06-02 22:09
  • Green
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Author:Green
夜な夜な本読む・・・日本語は海外文学ばっかり。英語はフィクションばっかり。喰わず嫌いでどこまでいけるのか?

流行りモノとか、人気モノとかすっかりどうでもよくなり、本と散歩とあとはぼぉ~~っとすることだけが今の楽しみ(それでいいのか?)

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