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死の同心円

掻き集めた「バベルの図書館」から早速1冊。未読本棚にこの「バベルの図書館」シリーズが10冊並んでいるのは壮観!いやいや、そんなことに喜んでいる場合ではなく、とっとと既読本棚に移してあげないといけない。
死の同心円 (バベルの図書館)死の同心円 (バベルの図書館)
(1988/06)
ジャック・ロンドン

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収録作品は下記の5篇。
「マプヒの家」
「生命の掟」
「恥っかき」
「死の同心円」
「影と光」

Jack Londonの作品は初めて。経歴も知らない。ってことでWikiにもちょっと立ち寄ってみる。私生児として生まれ、貧乏生活を送り、喰えない物書きとなり、社会主義者になり、ジャーナリストとして世界を放浪し、40歳で自殺を遂げる。乱暴だけれどそんな人生。

アラスカの厳しい自然を描いたり、社会主義者の片鱗を除かせるような作品や、SFのような作品もあり、ホラーもどきもあり、守備範囲が広いというのか、初めて作品を読む私には、どこに焦点を合わせていいのやらわかなくて掴みどころがない感じ。でも短篇の名手と云われただけあり、ストーリーにはグイグイと引き込まれる。「恥っかき」や「死の同心円」なんて、息つく暇を与えない展開。
ボルヘスの序文によれば、
ジャック・ロンドンのなかで、二つの対立するイデオロギーが出合い、協調している ― 生存競争における適者生存のダーヴィン説と、人間の限りない愛とが。

残酷さとは違うけれど、5篇とも恐くて無気味な作品。大自然の前に消えていく人間の命、生存をかけた大博打、正体不明組織による連続殺人は現代性をも感じるし、5篇とも人が死んでいく様を描いていることは共通。Jack Londonを読むと、ダーヴィンの進化論というのは、実は生存競争においては強いものだけが生き残り、競争に敗れたものは死んでいく、という恐ろしくも過酷な説だったんだと気付かされる。
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夜な夜な本読む・・・日本語は海外文学ばっかり。英語はフィクションばっかり。喰わず嫌いでどこまでいけるのか?

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