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Monsieur Pain

Roberto Bolañoというチリの作家がいます。邦訳は一昨年ようやく第2弾が発売されたので、日本での知名度はまだ高くないのかも知れないけれど、私にとっては現在3本の指にいれている作家。
Monsieur Pain Monsieur Pain
(2011/01/07)
Roberto Bolano

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最初に出会ったのは「通話」 (EXLIBRIS)という短編集。凄いとか面白いとかももちろんあったけど、それより追わずにはいられない存在感で、これが彼の本邦初の作品だったので、即英語に走りました。そして手に取ったのが「2666」という本。Amazonで本を買うときはページ数を確認してから買う、という教訓をここで学んだわけなんだけど、900ページ、下手な辞書より厚い6cm、これは私が読んだ本の中では、現在もっともぶ分厚い本です。この本、読んでいるととにかく指が疲れる、しかもPBだから両手でガシッと開いていないとバタッと閉じちゃう、それでも3ヶ月間、どうしても放り投げられず読んでしまった。Roberto Bolañoの遺作であるこの「2666」は、そのうち書きたいと思っている。そして「Monsieur Pain」は私にとっては6冊目の本。

既存の文学だとかフィクションからはみ出したような本ばかり。彼の作品には、独裁政権、政治クーデターとそれによる投獄・拷問・亡命を味わった詩人たちと、ボラーニョ自身のそれら詩人に対する愛情(熱狂と言った方がいいか)が常に根底に流れている。本なんだけど奇妙な皮膚感覚があって(と言っている自分でもよくわからない表現だけれど)、どう例えればいいのかと思っていたら、あ、これ!と思ったのが↓
This is the novel as Max Ernst or de Chirico might have written it.
おまけで、これも気に入ったので付け加えます。
he believed the fantastic to be more realistic than realism.
(共に、引用元はここ

1938年のパリを舞台にしたこの本、Mystery(推理小説ということじゃなく、不可解さとか謎とか怪しさって意味で)が最後まで解かれないまま終わるのだけど、暗黒が迫ってくるその時代に、目に見えない邪悪さと不吉さが、暗い雨の中でずっと続く本なのです。
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夜な夜な本読む・・・日本語は海外文学ばっかり。英語はフィクションばっかり。喰わず嫌いでどこまでいけるのか?

流行りモノとか、人気モノとかすっかりどうでもよくなり、本と散歩とあとはぼぉ~~っとすることだけが今の楽しみ(それでいいのか?)

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