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Indecision

ググっても日本語記事はないわ、Amazon co.jpにもレビューはないわ、で自分がどうしてこの本を持っているのかナゾ。まさしくIndecision~日々の些細なことさえどっちと決められい優柔不断な28歳の若者、New Yorkで可笑しなルームメートと暮らす、それでもWASPの彼のmidlife crisisを描いた本。
Indecision: A NovelIndecision: A Novel
(2006/04/11)
Benjamin Kunkel

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Postmodernを超えPost 9.11なこの本は、ちょっと読むのが大変だった。colloquial styleで、今時言葉が多く、でも幼稚ではなく、知的とはちょっと違うモダンさ、文芸調ではなくてまあ、どちらかと云えば軽くてポップ。現代言葉の妙を尽くされたのでは、私にはハードルが高いけれど、英語だってこうやって書いちゃっていいんだよね、と納得させられ、出来ることならパクって真似してみたくなる。

28歳のDwight君は自他共に認める優柔不断男。28歳にもなって一応巨大製薬会社PfizerのProblem Resolution Centerで働く薄給の身、両親は離婚したばかり、人類学者のややradicalな妹を愛し、宙ぶらりんな状態で一応彼女がいて、慢性的な優柔不断状態で、コインを投げてレストランのメニューを決める有様。この”abulia”状態をどうにかしようと、ルームメートの一人が、Abulinixなる秘薬を与え、これを飲めば優柔不断が直るといわれ飲んでしまう。とその矢先、10年も会っていないprep-school時代の憧れの女の子から、エクアドルに来ない?と社交辞令のような招待を受け、エクアドルに飛ぶ。そこで憧れの女の子に代わり、その女友達のBrigid,と何故か、ジャングルに向かうことになる・・・・

ジャングルでの出来事、人類学者で南米で研究をしているBrigidとDwight君の会話、Dwight君のモノローグ、彼の回想はちょっとしんどかったので、ばっさ、ばっさと飛ばしたけれど、Abulinixの薬の効き目が解らぬまま(でも効いている!と信じるDwight君)、彼女とは何だか上手くいってしまう。で、投与させたルームメートからのメールで、”あの薬は違うもンだったよ、ゴメンよ、メールが届くと、さすがの私も笑った。病は気からというではないか。とはいえ、南米旅行で一皮向けたDwight君。

全篇コミカルなタッチながら、政治的なトークもアカデミックで哲学的なモノローグも含み実はシリアス。正直言えば、これはアメリカ、それもエリートとは言わないまでも、それなりのインテリジェンス層以外に共感してもらえるのだろうか?とちと思う。泣きの場面もないし、ホロリとさせてもくれないし、ありがちな人情的泥臭さはかけらもないし、大盛り上がりの場面があるわけでもない。そもそも私なんぞは文化的背景がないから、大国主義にどっぷり浸かってはいられない現代アメリカの温度が理解できない。結局そこが難しかったんだけどね(英語も難しかったけど)。何を投げかけられ、何を問題提起されたのか理解できちゃいないけれど、でも、いつも何だかノリ切れない現代アメリカ文学において新鮮味を感じたのは何故だろう?
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夜な夜な本読む・・・日本語は海外文学ばっかり。英語はフィクションばっかり。喰わず嫌いでどこまでいけるのか?

流行りモノとか、人気モノとかすっかりどうでもよくなり、本と散歩とあとはぼぉ~~っとすることだけが今の楽しみ(それでいいのか?)

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