Entries

The Terra-Cotta Dog

「The Shape of Water」でやや不意打ちを喰ったものの、そんなことにはめげず、いや、健忘症Blue Penguin (ホラ、アナタよ、アナタ!) に煽られたこともあり、Montalbanoシリーズ第2巻目に行く。あれ?全然読みやすいし、すっげェー面白い。邦訳で読んだ「おやつ泥棒」が読んだ3冊の中では一番かと思っていたら、たちまちトップに躍り出たのがこの「The Terra-Cotta Dog」
The Terra-Cotta Dog (Praise for the Montalbano)The Terra-Cotta Dog (Praise for the Montalbano)
(2003/03/25)
Andrea Camilleri

商品詳細を見る
泥棒事件に、事故(に見せかけた殺人事件)に絡めてマフィア絡みのもっと深刻な殺人事件が発生。忘れ去られた洞窟に戦時中、50年も前に置き去りにされた若い男女の死体が今回の事件。戦時下のドイツ軍占領下から連合国軍が進行開始した混沌とした時代のシチリアに、キリスト教やイスラム教まで語られ、あっちの事件とこっち事件にそっちの事件を絡めたり、Montalbano自身の私生活事情を絡めたり、相変わらず絡めまくりなんだけれど、邦訳並みに(邦訳でも絡まりが激しくて、事件と人間関係が時折混乱する)グイグイいけて、しかも笑いも涙も人情もたっぷりで、かなり充実の一冊。

4巻目⇒3巻目⇒1巻目⇒2巻目と順序不同・英訳/邦訳ちゃんぽんで読んでしまったので、へえ~~ってな発見もかなりあった。
其の1: Montalbanoってナイーブな人だったのね
其の2: Montalbanoって宵っ張りだったのね
其の3: Montalbanoって突っ込み役で周りがボケ役だったのね
其の4: Montalbanoってちゃんと上司に相談するのね 
其の5: Montalbanoって結構もてるのね

Montalbanoのグルメっぷりは凄まじく、銃で撃たれ緊急オペをした後の朦朧とした意識の中でも喰いものネタで笑わせてくれる。Colonを撃たれたらもう美味い物は喰えないのかと嘆くMontalbano。お腹のどこかだとはわかったけれど、思わずColonの部位を調べたらなんと結腸。胃で済まされたらただの大喰いになっちゃうけれど、結腸だとグルメな雰囲気になるのがなんだか不思議。シチリアの美味しいチーズもパスタも時に解説付きで多数登場。「一緒に夕飯でもどう? xxxx があるのよ・・・」 なんて誘われると断れない彼。

Montalbanoに振り回されているおどけものの部下たちも、実は振り回されている道化なのかと思っていたけれど、アンタが云うんじゃ仕方ないねえ、くらいの度量の大きな奴等で、入院している彼の元には報告を伝えに毎日訪れ、手短に用件を云うと、さっさと仕事に戻る。

若い男女の死体の謎は最後の最後に事の真相を知る老人が、封印しつづけた昔をMontalbanoに語ることで明らかになる。ふらつきながら辛そうに(心も身体も)一気に語る老人。「少し休んだら?」と気遣うMontalbanoに「一度中断したら二度と語れなくなる」と制止を振り切って語り続けるシーンは泣けたなあ。

俄然シリーズの続きが楽しみになってきた!
関連記事
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
http://besideabook.blog65.fc2.com/tb.php/339-a8cdbefb

トラックバック

コメント

[C372] さあて・・・

The Blue Penguin に追いつけるのか?

ご当地物で投稿しよう!
  • 2013-01-25 09:48
  • さかい@多言語多読
  • URL
  • 編集

[C377] いけますね・・・

はい、まもなく追いついてみせます。少々お待ちください。
そして追い抜くのだ!
  • 2013-01-26 01:56
  • Green
  • URL
  • 編集

コメントの投稿

コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する

Appendix

プロフィール

Green

Author:Green
夜な夜な本読む・・・日本語は海外文学ばっかり。英語はフィクションばっかり。喰わず嫌いでどこまでいけるのか?

流行りモノとか、人気モノとかすっかりどうでもよくなり、本と散歩とあとはぼぉ~~っとすることだけが今の楽しみ(それでいいのか?)

Calendar

<
>
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 78
9 10 11 12 13 1415
16 17 18 19 20 2122
23 24 25 26 27 2829
30 31 - - - - -

全記事

フリーエリア

フリーエリア