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The Scent of The Night

モンタルバーノシリーズ第6巻目。最近このシリーズしか英語本は読んでいないけれど、これっきゃ読む気にならない。いつも思うけど、出版社Picadorの本は装丁がいいなあ。
The Scent of the NightThe Scent of the Night
(2005/11/04)
Andrea Camilleri

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シリーズものを読み続けると、些細な仕込みギャグに気付けるようになるのが何てたって楽しい。メインストリームは追うものの、隙間の方が面白くて、そんな小技ばっかりに反応してしまう悲しさ?嬉しさ?署長の呼び出しを喰らったモンタルバーノ。でも行きたくないばっかりに、下手な嘘で延ばし延ばし作戦をとる。”署に向かう途中にちょっとした事故に会い・・・” 包帯を巻いて登場しなければならないはずが、うっかり偽装することを忘れ、出頭直前に回れ右して薬局に走り、包帯を巻いてけが人になりすます。私のお気に入り、Catarellaは登場の度に、Aaaahhh, Chief, Chief, Chief!!! と大騒ぎ。サイン待ち書類が山積みになっているのにウンザリするモンタルバーノ。”まだまだあるんです”と嫌がらせする部下。何も知らずその書類の山を運ばされるCatarella。なのに非情にもモンタルバーノに怒鳴り倒される。そのたどたどしいイタリア語といい、君は史上最強のボケ役だよ。

高利回りを謳い文句に、老後の蓄えや年金をフィナンシャルアドバイザーに託した市民たち。ところが彼が失踪。そして同時に彼のスタッフの一人も消える。アドバイザーを愛するスタッフの女性、やたら魅力的なもう一人のスタッフ、同時に失踪した男の叔父は、モンタルバーノが心癒す場所、オリーブの古木であるサラセンオリーブのある場所に家を建築中だった。なんていう詐欺事件が今回のお話し。崖から眼下の海を眺め、いきなり部下のMimiを連れてダイビングに挑むモンタルバーノ。スポットに向かう揺れる小船の中でウェットスーツに着替えるのが、こんなに大変だとは思わなかったと愚痴りながらも、酸素ボンベなしダイブを決行し、そこから沈められた車と死体を発見する。相変わらず、ミステリーのオチは私には最後の最後に彼が解き明かしてくれるまで、混乱しっぱなしだけれど、今回はあのアドバイザーを愛するスタッフの女性だ!と寸前に気付くところまでは私も進歩した。なんだか悲しい結末だったけれど、エンディングは、電話口論続きだった恋人Liviaがやっと彼に会いに来る。賢さ、優しさ、強さ、正義感、どれをとってもモンタルバーノは彼女に頭が上がらない。やっぱり最愛の女性なのねぇ・・・

オリーブの木というのは相当に長寿らしく1000年以上もの古木もあるらしい。家を建てるために倒された大好きなオリーブの木を悲しむモンタルバーノ。木に寄り添って耳をあてその声を聴くシーンが今回のNo.1だよね。このオリーブの古木もシチリアだし、モンタルバーノがあの歳でまだ素潜りができるとか、禁漁の幼魚をこっそり料理しちゃういつものトラットリアなんていうのもシチリア臭くていいなあ(行ったこともないくせに)。

さて読書家のモンタルバーノ。ベッドに入る前に本を読もうかと、2冊の前で悩む。1冊はTabucchi (お~~)、もう1冊がSimenon(へえ~~)。で、選ばれたのはTabucchi。その後やっぱりSimenonも読むシーンもでてきたりして。。。アンタと一度読書談義がしたいよ。
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コメント

[C384] よいなあ!

うん、こんないい本を読んだのか、と思った。

で、Catarella はいいね!! いま読んでる本では、MontalbanoがCatarellaを気遣って・・・

(必死で逃げてます。追いつかれないように)
  • 2013-02-17 09:34
  • さかい@多言語多読
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[C385] まだ追いついていなかったか・・・

段々、客観的な醒めた感想文は書けなくなってきました。
重箱の隅ばっかりに目が行くようになり・・・


  • 2013-02-17 17:50
  • Green
  • URL
  • 編集

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Author:Green
夜な夜な本読む・・・日本語は海外文学ばっかり。英語はフィクションばっかり。喰わず嫌いでどこまでいけるのか?

流行りモノとか、人気モノとかすっかりどうでもよくなり、本と散歩とあとはぼぉ~~っとすることだけが今の楽しみ(それでいいのか?)

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