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The Patience of the Spider

ええっと、何冊目だっけ?と数えないと何巻目がわからなくなってきたMontalbanoシリーズ。8巻目だった。ふと気付くと、本の中で通貨がリラからユーロに変わっていた。そーか、シチリアもEUだったのね。
The Patience of the SpiderThe Patience of the Spider
(2007/04/06)
Andrea Camilleri

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話しは前巻でダメージを喰らった彼の元に恋人Liviaが駆けつけたところから始まる。二人水入らずでのんびり出来るかと思いきや、少女失踪、誘拐か?!という事件が発生。結局事件に捜査を仕切る役目からは外されても関わってしまうMontalbano。このほおって置けない性格は真実を追い求める正義感というより、人としてどうなのよ、という正義感の方が強いと思われる。

地質学者の父と病気の母を持つ女子大生が誘拐される。裕福どころかお金に困っているはずの一家の娘を誘拐する理由がない。誘拐が報道され、一躍町一番のトピックになるが、徐々に明らかになっていく父母の兄弟たちと過去の話し。どうも怪しい。何かが隠されている模様。今回は何だか皆が怪しい気がして、かなり推理は難しかった。結局最後の最後の2ページでようやくオチが明かされる。

なんだかややトーンが違う今回の作品。やたらMontalbanoの独白が多い、しかも苦悩のモノローグ。今回指揮権をとらなかったので、公式捜査の裏で一人で動くことが多かったし、そのせいで部下との丁々発止のやりとりも控え目だし、グルメっぷりも影を潜めている(食欲がいまひとつ湧かないままのMontalbano)。全体が暗いトーンで、終わり方も唐突。ずっとシリーズを読んでいれば、これはこれで充分楽しめるけれど、ここからスタートすることはお勧め出来ない。なんだかんだ云いながら、悪者だってどこか可愛げのあるし、ハッピーエンドで終わるこのシリーズが、暗い気持ちのまま完了してしまった。嵐が去り、くもの巣も洗い流され、巣のはっていた庭木から水が滴り落ちている。と、この暗示が意味するところは何なんだ?? 次のMontalbanoは憂鬱なままなのか、元に戻るのか?
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夜な夜な本読む・・・日本語は海外文学ばっかり。英語はフィクションばっかり。喰わず嫌いでどこまでいけるのか?

流行りモノとか、人気モノとかすっかりどうでもよくなり、本と散歩とあとはぼぉ~~っとすることだけが今の楽しみ(それでいいのか?)

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