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Frost at Christmas

どこで見つけたかは忘れたけれど、シリーズ化されていて邦訳もでていて、人気もあるらしい。舞台はロンドンから70マイル北にあるDentonという田舎町。風光明媚でものどかな田舎でもなく、ありがちなパッとしない町(のよう)。そこの警察署のフロスト警部が主人公。刑事コロンボよりも更に冴えないと思われる中年警部。ヨレヨレのみすぼらしいコート、下品な喋り、事務処理能力は皆無、上司からはいつも睨まれ、とにかくカッコよさの欠片もない。ミステリーものにありがちな、影のあるデカさんとか、残忍で悲しい殺人事件とか、人間成長の物語りとかもない。
Frost at Christmas (Crime Lines)Frost at Christmas (Crime Lines)
(1995/11/01)
R.D. Wingfield

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話しはクリスマス直前の4日間をびっしり描く。このびっしりが凄くて、フロストが寝ている時間以外は、ずっと追い続けるから、読んでも読んでも、1日が終わらない。しかもこの警部、深夜勤務が当たり前で、1日16時間は働いている。コンビを組まされるロンドンからやってきた警察署長の甥は、その長時間勤務に根をあげ、このオヤジデカにウンザリする。そして事件はといえば、ある一つの事件を執拗に追うわけでなく、少女失踪事件に、宝石強盗時間に、30年前の現金輸送強奪時間にと、たった4日で次から次へと事件を抱え込むフロスト警部。冴えない中年警部が実は、推理能力だけは抜群だとか、そういうことでもなく、捜査は実に地味で、推理もへったくれもなく、ある意味とってもリアル。きっと実際の刑事なんて、こんなもんで、現代のイギリスの地方の田舎町ってこんなんで、しかもクリスマス前だから雪は降るし寒いし、あ~身に染みるほどリアルだわ。

この本、易しそうで難しい。品の無い英国のジョークってホント難しいのよ。例えて云えば、Quality PaperであるGUARDIAN やTIMESなんかはべんきょーすれば読めたりするが、大衆紙SUNはお手上げというところ。SODという単語が連発されて、これはBritish Englishのしかも俗語らしいが、今回恥ずかしながら初めて知った(というか、辞書引いたくらいじゃ、俗っぽすぎてよくわからない)。SOD もあるがBLOODYも連発。本家イギリスでも人気もあり、TVドラマ化もされた。それは何だかとてもよくわかる。R.D. Wingfieldも放送作家出身ということで、庶民が喰い付くツボがよくわかっているんだろう。

実を云うと、このシリーズの寿命はここで尽きると思われる(ごめんよ・・・)。好きな方はこの普通さ、地味さ、品の無いジョークがなんだか愛おしいフロスト警部を生み出すんだろうけれど、私はMontalbanoの方がいい(ごめんよ・・・)

先月末から仕事が詰っていて、土曜出勤も重なり、殺人的高温注意報が出続けるこの数日、かなりヘたれ気味でお疲れの私。エアコンは最小限に!がモットーだけれど、それは早々にギブアップ。少しは気温が下がったかと期待してさっき、窓を開けたけれど、まだモアモアの空気が立ち込めている。なんだ、この暑さ・・・ こんな時に、新シリーズは無謀だった(ごめんよ・・・)。
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夜な夜な本読む・・・日本語は海外文学ばっかり。英語はフィクションばっかり。喰わず嫌いでどこまでいけるのか?

流行りモノとか、人気モノとかすっかりどうでもよくなり、本と散歩とあとはぼぉ~~っとすることだけが今の楽しみ(それでいいのか?)

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