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顎十郎捕物帳02~稲荷の使

短篇だからすぐ読めちゃうので、調子にのってもう一つ。2巻目は1巻目が読み終わるとすぐにダウンロードした。読みたい時にすぐ手に入る、しかもタダ。確かにe-bookの凄さは認めねばなるまい。。。
顎十郎捕物帳 02 稲荷の使顎十郎捕物帳 02 稲荷の使
(2012/10/04)
久生 十蘭

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顎十郎の叔父、森川庄兵衛登場。北町奉行所の与力の叔父さんの計らいで、ぐーたら顎十郎は、例繰方(れいくりかた)という刑律や判例を調べる役につくが、仕事をする気はさらさらない。何でも遠山の金さんで有名な南町奉行所は一目置かれるお役所だが、この北町奉行所は”あって無きが如くに扱われる”らしい。

顎十郎は叔父さんのただ一人の甥っ子だか、これほど癪に障るやつはいない。まず叔父の権威など全然認めない馬鹿に仕切った風情で、何をいってもニヤニヤ笑ってばかりでどうにもこうにも掴みどころがない。憎らしいのか、可愛いのか、自分でもわけがわからず滅茶滅茶な気分になる。(以上、すべて叔父さんのコメント)

この伯父さんの一番大事なものは、娘の花世で目に入れても痛くない程の可愛がりよう (顎十郎もお気に入りで、花世だけは”顎さん”と呼んでも許すらしい)。その娘を除けば命の2番目に大事というのが、万年青(おもと)という植物。万年青は天保以来の流行物で相当な高値で売買される植物で、庄兵衛も他聞にもれずこれに凝っている。なんでも浅蜊汁がいいだの、削り節汁がいいだの、と人間様のような栄養の与え方だが、それが数日前からぐったりしていて、気が気でない庄兵衛。泣きっ面にハチとばかりに、事件の証拠物件である印籠を紛失して、踏んだり蹴ったりの状況。

その印籠紛失と万年青の関係を、キレる頭でとっとと謎解きをしてしまったのは顎十郎の方で、叔父さんにこんなトボけた意見をしている。
「印籠がなくなったのが五日前で、万年青が枯れはじめたのがやはり五日前。・・・この二つの間に、なにかの関連があるのではねえのでしょうか。・・・ひとつ、この万年青を睨みつけて、じっくりお考えさすってはどうです」
はたと気付き、すべてを解した叔父さんが、見事万年青の鉢の底から印籠を見つけ出すと、得意満面に顎十郎に自慢する。
「これは、どうも、恐れ入りました」
「判りゃアそれでいい。・・・・ 以来、あまり広言を吐くなよ。・・・時に、貴様、もう小遣が無くなったろう」

叔父さんの機嫌は直るし、顎さんは小遣いをせしめることに成功するし、今回もめでたし、めでたし・・・・
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