Entries

青の物語

Marguerite Yourcenarはすごく好きかと言われると、そこまでではないのだけど、何故か無視出来ぬ存在。「ハドリアヌス帝の回想」 「流れる水のように」 「アレクシス・とどめの一撃・夢の貨幣」 そして、「東方綺譚」 と一時立て続けに読んでみた。古本屋で見つけてしまったので久しぶりに読んだのが、この「青の物語」。

青の物語 マルグリット・ユルスナール
青の物語

この本はユルスナールが若き日に書いた、「青の物語」 「初めての夜」 「呪い」の3篇が収められていて、「青の物語」だけは未発表作品だそう。

読みながら思い出してきた。そうだ、こんな空気だった。。。低温で乾いた文体(翻訳だけど)、1人称で語られようが3人称で語られようが、どこか突き放したような(とでも言えばいいのか?)距離感のある語り口。丁寧すぎるほどの描写。そのくせ、芯は固く、情念が垣間見られる感じ。乾きと情念は相反するはずなのに、と思いながら訳者のあとがきを読んだら、そこにも”情念”が出てきて、ちょっとびっくり。でも情念、あると思う。
ユルスナールは父に連れられ、幼少の頃から旅から旅への生活をで送り、それは大人になってからも変わらず、時折、激しく募る旅への思いから、世界を回ったらしい。地理的な旅をしながら、歴史を遡る旅をしたのか?ハドリアヌス帝然り、東方綺譚然り。

きっとそういう人は多いだろうけど、この中では「青の物語」がやっぱり好きかな。「東方綺譚」の1つに入っていても全く不思議ではない物語。短かいけれど、淡い青から群青色まで様々な青が散りばめられている。結局実現はしなかったけど、「赤の物語」 「白の物語」を書き足して、3部作になる構想があったらしい(まさにトリコロール3部作)。読んでみたかったなあ、そして書いて欲しかった。

ところで、ブログを書くようになって、素人ながら作品・作家研究をするようになった(まあ、ググって人様の意見を読んでいるだけだけど)。興味に突き動かされている訳ではなく、どちらかと言うと、お尻を引っぱたかれている気分だけど、確実に蘊蓄は増えそう。
関連記事
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
http://besideabook.blog65.fc2.com/tb.php/44-d4b5e158

トラックバック

コメント

コメントの投稿

コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する

Appendix

プロフィール

Green

Author:Green
夜な夜な本読む・・・日本語は海外文学ばっかり。英語はフィクションばっかり。喰わず嫌いでどこまでいけるのか?

流行りモノとか、人気モノとかすっかりどうでもよくなり、本と散歩とあとはぼぉ~~っとすることだけが今の楽しみ(それでいいのか?)

Calendar

<
>
- - - - - - -
- - - 1 2 34
5 6 7 8 9 1011
12 13 14 15 16 1718
19 20 21 22 23 2425
26 27 28 29 30 - -

全記事

フリーエリア

フリーエリア