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顎十郎捕物帳05~ねずみ

続々といくぞぉ。
顎十郎捕物帳 05 ねずみ顎十郎捕物帳 05 ねずみ
(2012/10/04)
久生 十蘭

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伝馬町の堺屋の主人、嘉兵衛ら三人が虎列剌(ころり)に似た症状で死亡した。自分が毒を盛ったと手代の忠助が自白するが、どうも犯人は忠助とは思えない。

さて、今回顎十郎のライバル登場。これは対決第一弾。南町奉行所の並同心の藤波友衛。なんだか鼻につく嫌なやつ(笑)。へらへらした顎十郎と対照的で、こちらは天下の南町奉行所、江戸で一二を争う捕物名人。それがぐうたら顎十郎に手柄を横取りされたんじゃ、腹の虫が納まらない。でもって彼を呼びだし、あまりでしゃばった真似をすんじゃーねーと脅しをかける。相変わらずヘラヘラとやり過ごす顎十郎。

二人は反対のほうへ帰りかける。その途端、藤波の背中で、エイッという劈(つんざ)くような気合もろとも、チャリンという鍔鳴りの音。
「やるか!」
 藤波が腰をひねって、とっさにすっぱ抜こうとすると、この時、顎十郎は懐手をして、もう四五間むこうをゆっくりと歩いていた。
「なんだ、つまらぬやつ」
 千太は、聞えよがしに、
「眼の前で『顎』とひと言いうと、かならずぶった斬ると評判だけは高えが、なんのことやら……」
 と言って、藤波のうしろから歩き出そうとし、とつぜん、うわッと声をあげ、
「旦那!」
「なんだ、けたたましい」
「せ、背中の紋が丸く切りとられて、膚(はだ)が出ています」
「えッ」
 かたびらの背中だけが紋なりに丸く切りとられ、膚には毛ほどの傷もついていなかった。


な~~んだ、顎十郎、滅茶苦茶カッコイイじゃん!ライバルというには、藤波友衛はちと度量が狭すぎるが、次回の対決も楽しみだ。
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