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奇想の美術館

Alberto Maguelは2年半ぶりにお目見えだと知り、またまた光陰矢のごとし・・・ 前回はこれだった⇒「With Borges」
でも、このブログを始める前に、「図書館 愛書家の楽園」も読んだし、「読書の歴史―あるいは読者の歴史 (叢書Laurus)」も読んでみた。実は何が欲しいかと云うと、「完訳 世界文学にみる架空地名大事典」が欲しいんだけれど、一度本屋で見たきり。今改めてAmazonを見たら、もう絶版なのか、古本で¥17,800にもなっていた(英語のオリジナル版は怖気づいて手が出せない)。と、1冊残っていた邦訳が、古本カフェに地味に置いてあった。大きめサイズで、美術館って云うくらいなので、写真、しかも時々カラーまでついて、私にしちゃあ、かなり奮発したが、3000円台で入手できたので、即買。
奇想の美術館 イメージを読み解く12章奇想の美術館 イメージを読み解く12章
(2010/11/30)
アルベルト マングェル

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実は彼のこんなサイトがあることを今回初めて知った。邦訳されているものがあまりに少ないことに驚く。実はこんなに著書があり、アンソロジーや翻訳までこなしていた。驚くことにフィクションまである。そして短いエッセイだったらpdf版があってタダで読める。フォトギャラリーにはちょこっとだけれど、彼の書斎の写真もある。蔵書が凄いことくらい容易に想像できるが、どこかで聞きかじった話しによるとどうも2万冊だか3万冊だかというレベルらしい。中身の濃さからいうとそこいらへんの本屋や図書館より凄そうだ。お薦め本まで載せてくれている(そのうち、ゆっくり・・・)

さて今回のこの本、彼がアートまで語るとは知らなかったが、内容はといえば変わらずManguel調、Manguel節だ。何が調で何が節かというと、博覧強記はもちろんそうだが、この人、解説をしない。巷にあるアート鑑賞法だとか、実は・・・の蘊蓄本ではない。もっとも読者がこれを解説だと勘違いしたら、この手に負えない知識を丹念に読んでしまうんだろうけど、私の場合はそういったことは途中から頭を素通りしていた(だって、内容多すぎ)。で、何がわかるかと云えば、原題「Reading Pictures」が語るように、文字ではなく、絵画だけでもなく、Visualを読むことなんだろう。彼にとって「読む」ということは、文字を読むことではなく、またそれを理解することでもなく、そこから自分が何を読み取り、更にはそこには無いものから何を読み取るか?

絵を見て構図や背景や製作に至ったいきさつを知り、この絵はこう見ましょう的な鑑賞マニュアルは人間誰しもちょっと欲しいところだし、インテリ気分に浸って自慢げに(でもさりげなく)知識を披露したくなる気持ちはある。でもこれはそのために書いた本ではなく、愉しむ道は人それぞれ、彼は勝手に思索し、興味を追求しているだけ。だから私も勇気を持って(笑)自分の愉しみのためにアートを眺め、自分勝手な思索に耽る・・・ 好きこそ何とかというけれど、ずっと好きでいるというのは楽そうで簡単そうで、結構難しいもんじゃないかと思っている。好きで始めた趣味だって大概どこかで飽きてきてくる。私の読書だってしょっちゅうダレるし、気もそぞろに読み流すこともしばしばで、日々の雑事にかまけて、気付くと惰性で読んでいる本もある。

読了後、何が記憶に残っているかというと大体が吹っ飛んでしまい、面白かった記憶だけしか残っていない。これが宿題の読書感想文だったら0点を喰らいそうな感想だが、面白かった。やっぱり怖気づいてもいいから邦訳で入手できないものは英語版を読んでみるかという気にさせられる(が、その次の一歩が踏み出せないもどかしさ・・・ 嗚呼!)
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コメント

[C444] すごい、すごい!

たくさん書いてるんだ・・・

いま読む時間がないので残念。
でも、この本は「見たい」ね。
絵を見てどう遊ぶのか、見たい。

英語版、買いなさい!
  • 2013-10-12 21:04
  • さかい@多言語多読
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[C445] 多すぎて

邦訳がない以上、もう原書しかない。で、どれを買おうか考えているが、多すぎて決心できず、既に二晩が過ぎてしまった。
  • 2013-10-13 19:19
  • Green
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[C446] 買って!

見せて!
  • 2013-10-14 23:57
  • さかい@多言語多読
  • URL
  • 編集

[C448] Re: 買った

> 大得意の大人買いで、三冊。
> http://www.amazon.co.jp/gp/product/000654441X/ref=oh_details_o02_s00_i00?ie=UTF8&psc=1
> と、
> http://www.amazon.co.jp/gp/product/1841958212/ref=oh_details_o01_s00_i00?ie=UTF8&psc=1
> と、結局
> http://www.amazon.co.jp/gp/product/0156008726/ref=oh_details_o00_s00_i00?ie=UTF8&psc=1
> も買った。

大人買いと言いながら、全部古本。また蔵書が増える・・・
  • 2013-10-15 01:43
  • Green
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Author:Green
夜な夜な本読む・・・日本語は海外文学ばっかり。英語はフィクションばっかり。喰わず嫌いでどこまでいけるのか?

流行りモノとか、人気モノとかすっかりどうでもよくなり、本と散歩とあとはぼぉ~~っとすることだけが今の楽しみ(それでいいのか?)

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