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七人の使者

Amazonはイメージなし、出版元(河出書房新社)のサイトまでいったのに、ジャケットの写真がない!仕方ないので、1974年発行時の写真を使用します。私はその後1990年に出た新装版で読みました。
有名な「タタール人の砂漠」 (イタリア叢書)を読んだら、あら?と思ってしまい、ググると誰もが絶賛しているものだから、何だか落ち込んでしまいそうだった。そんなことは私の場合よくある話しなんだけど、それっきりになってしまい、しばらくして傷も癒えた頃これを読んでみた。

七人の使者 ディーノ・ブッツァーティ
七人の使者

「七人の使者」 「大護送隊襲撃」 「七階」 「それでも戸を叩く」 「マント」 「竜退治」 「L(エル)で始まるもの」 「水滴」 「神を見た犬」 「なにかが起こった」 「山崩れ」 「円盤が舞い下りた」 「道路開通式」 「急行列車」 「聖者たち」 「自動車のペスト」以上、16篇。
どれも面白いじゃないか・・・どれが一番だろう?「七人の使者」かなあ?

数日前にカフカ的がどうの、こうのと書いたけど、Dino Buzzatiが作品を発表した時に、”カフカの再来”と言われたそう。不条理的なものもあるし、幻想的なものもあるけど、カフカみたいな重苦しさはBuzzatiにはない。カフカは全てが動かず止まっているとしたら、Buzzatiはもっと動きがあるし、文体も軽くコミカルなところもあるし、どこか日常的というか、寓話的で、そのせいか変にリアリティーがある(現実的にはありえないんだけど)。あれ?あれ?と思いながら、気付いたら可笑しなことになっていた、というノリ。よーく考えると怖いんだけど、私はニヤリと笑ってしまったりして(申し訳ない!)、作品の根底に、歴史やイデオロギーのようなものが確実に感じられる怖さじゃなくて、時代を超越した人間の普遍的なコワさ。

この短編を読んでから「タタール人の砂漠」がようやく分かった気がした。
面白いからここで16篇それぞれ語ってやりたいところだけど、なんせ16篇も書いたらうんざりするでしょうから、どうぞ読みたい方はお買い求めください。(よくよく調べたら、出版元で品切・重版未定だった。古本も結構なお値段で希少本化しているじゃないか・・・)
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コメント

[C13] おー、これも・・・

ジャケ買い!?
  • 2011-04-09 21:20
  • さかい@tadoku.org
  • URL
  • 編集

[C14] 違いますってば!

記事にちゃんと書いてあるでしょ?正統派、読書家王道の作家買いってヤツです。
  • 2011-04-09 23:43
  • Green
  • URL
  • 編集

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Author:Green
夜な夜な本読む・・・日本語は海外文学ばっかり。英語はフィクションばっかり。喰わず嫌いでどこまでいけるのか?

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