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It's Getting Later All the Time

最初の出会いは邦訳だけど、翻訳がなかなか出版されなかったり、なぜか飛ばされたり、ということで、英語版に切り替えた作家は何人かいるけれど、Antonio Tabucchiもその一人。邦訳は全部読んじゃったけれど、彼はまだ現役!で、日本未出版作品は結構ある。確かに売れそうな予感はあまりないけれど、ノーベル文学賞予想オッズでは実は上位につけていたりもする。

It's Getting Later All the Time: A Novel In The Form Of Letters (New Directions Paperbook)It's Getting Later All the Time
(2006/05/31)
Antonio Tabbucchi

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男性から女性への17通の手紙(ラブレター)+1通の女性の手紙という書簡形式の小説。すべては書き手のモノローグで、過去を回想し、嘆き、懐かしみ、愛する女性に切々と語るけど、決して返事は来ないし、失われた時は失われたまま。相手の女性は生きているのか、死んでいるのか、そもそも存在しているのか?手紙はどれもとってもプライベートな手紙で、人間関係も状況も説明がないから、ギャップは読み手が埋めていかないといけない(いや、埋まらなくともいいということか?)。そもそも書簡形式だというだけで、ただの12のモノローグなんだと思う。

と言うことはわかったけど、それ以上はお手上げ。とても抽象的、でもとても美しい。最初の2つの手紙を読んですぐ、’こりゃ、ダメかも’と思い、一度脇によけて、プロットががっちりありそうな本に浮気。でもその後、再び読み出したてみたら、当初の五里霧中から朝霧くらいのぼやぼや加減になってきて、ツラさもなく何となく完了。わからないけど読み続けている自分が不思議だったけど、抽象絵画を見ていたって、わからないけど好き、というのはあるから、本もそれでもいいのかなと(同じ喩えでいいのだろうか?)。

Tabucchiは日本語で沢山読んで蓄積があるから、この程度の分からなさなんて、どうってことないのさ!
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Author:Green
夜な夜な本読む・・・日本語は海外文学ばっかり。英語はフィクションばっかり。喰わず嫌いでどこまでいけるのか?

流行りモノとか、人気モノとかすっかりどうでもよくなり、本と散歩とあとはぼぉ~~っとすることだけが今の楽しみ(それでいいのか?)

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