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でかした、ジーヴス

夏以来のWodehouse。久しぶりに読んだら、名前の記憶はあるが、いつの誰だったか思い出せないバーティーのご学友やらご親戚やらが沢山でてきて、調べるのも面倒だったし、思い出したところでやっぱり混乱するし、でもあと一篇読んだら調べようかな・・・でももう一篇・・・で気付いたら、読み終えてしまった。これが最後の短篇集で、これ以降は長篇になるらしい。原題は「Very Good, Jeeves!」 ああーー、まさしく、史上最強の執事だよ、ジーヴス。そしてバーティー、あんたも最高のアホ若旦那だ。
でかした、ジーヴス! (ウッドハウス・コレクション)でかした、ジーヴス! (ウッドハウス・コレクション)
(2006/07)
P.G. ウッドハウス

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最後を飾る短篇集だからか、なんだか大盤振る舞いの様相。Very Good, Jeeves はバーティーがジーヴスをねぎらう言葉だけれど、いつもはジーヴスに対抗心を燃やしてしまう若旦那が、今回はおよそ素直に彼にアイディアを求め、その作戦を実行する。一応主従関係にあるものだから、Very Good, Jeeves は確かに、”でかした、ジーヴス” なんだけれど、主従関係は当然実体とはかけ離れているわけで、今回のジーヴスときたら、ご主人様を手玉にとり、かなりやりたい放題。バーティーはお気に入りだがジーヴスは気に入らない花瓶を、来客の頭に直撃させ粉々に砕くし、ご主人様愛用のゴルフクラブを凶器に使うし、車のガソリンを抜き取り、ご主人様を荒野で置き去りにするし。今回のジーヴスはかなりハードにアグレッシブに猟奇的に事に及ぶ。

「さようでございますか、ご主人様?」 は、二人の会話において、ジーヴスが放つ合いの手だが、一体全体何度この「さようでございますか、ご主人様?」が出てきたことだろう?すべての「さようでございますか、ご主人様?」が状況により少しずつニュアンスが違うのが(字面はもちろん一緒なので、私の脳で作成される似非ジーヴスの声のことだが)何という芸の細かさ。この合いの手「さようでございますか、ご主人様?」もそうだし、最後はジーヴスの作戦が見事成功し、めでたし、めでたし、のハッピーエンドは史上最強のマンネリだな。

ジーヴスは確かに決してバーティーを尊敬してはいないだろうし、やっぱりどこか ”このアホ” と思っていると私は踏んでいるが、しかしアホな子は可愛いのである。”愛いヤツ” なんだろうなあ。ウースター家に誇りを持ち、紳士たるジェントルマン精神を尊び、友人を大切にし、頼まれると断れない素直さ。それを見抜き、認めているからこその二人の関係なんだろうと、勝手に考えている (でも決してジーヴスは本音は吐かない)。

ところで、タッピーへの復讐に「発光ウサギ」なる秘密兵器を持ち出すバーティー。暗闇のベッドルームに投げ込むと発光してぴょんぴょん飛び跳ねるらしいが、それがどうして復讐になるのかも謎だが、そもそも「発光ウサギ」ってなんだ?イギリス人なら、あ~~ と皆クスクス笑えるのか?それともイギリス人でさえ、それ何?の代物なのか? 誰か知っていたら教えて欲しい。
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