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The Track of Sand

「The Wings of the Sphinx」から半年近く経っていた。シリーズ12作目。ダラけたい気分の時にダラダラ、ニヤニヤしながら読むMontalbanoはサイコーだ。
The Track of SandThe Track of Sand
(2010/10)
Andrea Camilleri

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このシリーズも偉大なるマンネリズムと呼べるシリーズだが、わがヒーローMontalbanoの老いることへの恐怖は、前回を凌ぐ。50歳を過ぎていることは知っていたが、彼は56歳になっていた。同僚のMimiがある日老眼鏡をかけてきて、チャチャをいれたものの、自分も老眼であることがわかる。そして毎回殺人現場で登場する、口は悪いが仕事は確実な検死官(名前がでてこない!)からは、健忘症だと云われる。そして偉大なるマンネリズムと云えば、愛すべきCatarellaは相変わらず、電話係を務め、Ah!, Chief, Chief! を連発し(必ず2回繰り返す。事が大きい場合はその回数が増える)、ローカル色満載で、たどたどしくも健気に大好きなMontalbanoのために頑張る。別の部下、PedanticなFazioも相変わらずのPedanticぶりで、Montalbanoへの調査報告に自身のメモを片手に詳細すぎる詳細な報告をし、それにウンザリしたMontalbanoに”メモを見ずに要点だけ話せ!”と云われる。もちろん、毎度のヨダレもののシチリア料理は HousekeeperのAdelinaのお手製マンマの味だし、Dr Lattes(えっと、彼の役職はなんだっけ?)は、Montalbanoに会う度に、”奥さんは元気か?二人の子供は元気か?”と挨拶し、オレは独身で子供もいないと何度いっても憶えてくれない彼に、Montalbanoも ”ああ、みんな元気だよ”と挨拶する。ジェノバに住む恋人Liviaは電話だけで登場し、Montalbanoと口喧嘩。レストランのEnzoも元気そうだ。ってな具合で、事件は起きるし殺人も起きるが、それでもシチリアの田舎町は本日も平和なのだった。。。。

一応今回の事件のあらまし。ある朝目覚めるとMontalbanoの家の前のビーチに馬の死体が横たわっている、という何とも奇怪な場面から始まる。が、ちょっと目を離した隙にその死体は忽然と消えてなくなった。馬の持ち主はどうやら、リッチで美人でブルジョワのジョッキー、Racheleらしい。このRacheleがMontalbanoの女友達のIngridの友だちで、二人揃ってMontalbanoに甘い誘惑をかける。さてこの愛馬殺人事件に、マフィアが絡み、何とMontalbanoの自宅に強盗が入り、未解決事件との関わりが疑われ、と事件は何やら複雑な様相を呈してくる。そして親分・子分・その妻・その愛人、と登場人物が増え、別の死体が発見されるに至って、私には何だかよく分からなくなってきた。まあ、気にするな。どうせこの込み入った状況は、今回の事件とは関係なくて、さらりとMontalbano様が意外な真実に気付き、解決してくれるに決まっている。と、案の定、偉大なるマンネリズムは、”そーだった、すっかり忘れていた!オレはやっぱりもう歳なのか??” と彼が悔しがったある発見からスルスルと解決してしまったのであった。

歳だ、歳だ、という割には、Montalbanoはモテる。それでいいじゃないかと思うのだが、彼はああ見えて悲観主義なんだな。でも、いつもいつも美味いものばっかり喰い、部下は個性派揃いだがカワイイもんだし、恋人はいるし、自宅は静かなビーチの真ん前だし、云うことなしの人生である。
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夜な夜な本読む・・・日本語は海外文学ばっかり。英語はフィクションばっかり。喰わず嫌いでどこまでいけるのか?

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