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Nine Dragons

おそらく20冊目くらいのMichael Connelly。先日ウチの会社のシステム周りのメンテを担当している委託先のガイジン(カナダ人らしい)が、Lee Childなんか(?)読んでいるので、それならMichael Connellyを読めよ!とHarry Boschシリーズの第1巻と第2巻をプレゼントした。私の家の本棚のためにももらってくれると有難い。”僕はすっごいslow readerなんだ” といっていたが、いや、ホントにこれが遅い。1週間かかって100ページちょっとくらいのスローさ。読書に割く時間の問題もあるが、ここまでいくと、本当にゆっくり読むんだろう。もちろんペースなどというものは、本人が快適なペースで読めばいいわけだが、英語のネイティブに ”こんなエンタテイメント本なら1週間なんてかからないよ・・・” と話したら、早いと驚かれた。(いや、驚くほどのモンでもないんだが) でも、Boschはカッコいい、面白いとslow reader君も認めてくれて、ちょっと嬉しい。第1巻のストーリーなんてすっかり忘れているが、Boschの一匹狼ぶり、警察の官僚主義なんかは、世界共通でふふふ・・・・と思えるものらしい。早く私のBosch仲間になってくれ~~と願っている。それにしても、読書って母国語だからどうこうではなく、人それぞれ本との付き合い方は様々なんだと改めて思った次第。そんなslow reader君を尻目に私は、こちらをとっとと読み終えた。
Nine Dragons (A Harry Bosch Novel)Nine Dragons (A Harry Bosch Novel)
(2010/08/01)
Michael Connelly

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Nine Dragons、9つの竜?ああ、そうか、香港のクーロン=九龍のことね。こちら(たぶん)Harry Boschシリーズ初の海外ロケもの。香港といえば、元妻と愛娘が暮らす場所。そういえば最近とんと登場していなかった眼の中に入れても痛くない娘が、今回はやたら序盤に登場すると思ったら、全篇これ、Boschの親バカ大騒ぎ篇といった様相であった。Boschだって人の親。そりゃあ、娘は可愛かろう。そこを差っ引いても、この巻は一体全体Boschファンからはどんな評価を受けるんだろう・・・としばし不安になる。ちょっとねえ、Boschがカッコよくないのよ。とにかく周りを無視して、娘奪還のため、突っ走るわ、死人は多いわ、アメリカを離れ、異国でやり放題の挙句、娘は無事奪還したものの、その大騒ぎの後始末は、逆ギレで啖呵を切って、不問に付すみたいなことでいいのかい?

事の発端は、LAでリカーショップのオーナーである中国人が殺されたところから始まる。犯人は、Triadなる中国マフィアともいうべき集団か、と思った矢先、娘からビデオレターが届く。そこに移っていたのは、誘拐されたと思われる娘の姿。即座に香港に飛ぶBosch。そこで元妻エレノアと、彼女のボーイフレンドとともに、娘を探し出す。事件は国際的犯罪組織との対決なのかと、最後の最後まで引っ張るが、オチはなんのことはない家族の揉め事の果ての殺人事件で、娘の誘拐も、そもそもは娘が親の気を引きたいためのやらせであった。今回初めて、早々に犯人の図星がつき、それが見事命中してしまった。そのくらい、犯人探しについては、全く捻りもなく、どんでん返しもいまひとつのエンディングだった。

組織からのはみ出し者だったはずのBoschも何だか歳をとるに従い、それなりにチームワークを大切にし、従わないまでも上手く組織と折り合いをつけて・・・ってなことができる大人になっていた。娘とお揃いの携帯電話で、太平洋を隔てた香港とメールと電話でコンタクトをとる(でも、ビデオレターなんて高度な技はBoschにはない)父親像は、それはそれで可愛いんだが、すべてを犠牲にしても(銃をぶっ放して、人を殺しても)娘を助け出すことと、いつもの弱気ものを助ける正義感との狭間で少しくらい揺れ動いてくれてもよかったのになあ。しかも、私はかなり好きだった元妻エレノアは、どさくさに紛れていとも簡単に、死んでしまった(あ~~~、なんてこと!)。

と、いつになくさんざ貶してみたものの、いつも以上のスピード感で、悔しいことに、あれよという間に終わってしまった。何といっても、誘拐ビデオが届いたのが金曜日、目一杯職務をこなし、その日の深夜便で香港に飛ぶ、香港着は時差の関係で、日曜日早朝、そこから娘奪還のために走り回り、その日の内に娘を探し出し、LAへとんぼ返りすると、時差の関係でまだLAは辛うじて日曜日。世界が狭くなったとはいえ、こんなにぶっ続けで働くお父さんは、世界どこにもいない。

さて、香港でさんざ暴れまわったBoschがLAに戻ると、案の定、香港警察がBoschを尋ねてくる。正当防衛とはいえ、ちょっとやりすぎたBoschがとった手段は、あの母親違いの兄弟、Micky Hallerの助けを借りること。まあ、香港警察の追っ払い方は、かなり傲慢なアメリカン方式ではあったけれど、いまいち好みではなかったMicky君が今回は、颯爽としていてカッコいい。LAでお父さんと暮らすことになった娘とお父さんBosch、更に異母兄弟Micky君との絡みは今後のお楽しみだな。
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流行りモノとか、人気モノとかすっかりどうでもよくなり、本と散歩とあとはぼぉ~~っとすることだけが今の楽しみ(それでいいのか?)

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