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十蘭錬金術

さて、河出文庫の3冊目。なんだかもう、ひたすら唸ってしまう・・・・
十蘭錬金術 (河出文庫)十蘭錬金術 (河出文庫)
(2012/06/05)
久生 十蘭

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酷薄の観察  「彼を殺したが…」  ・・・・・ 初っ端、度肝抜かれる
亡命ロシア人の暗殺計画  「犂氏の友情」  ・・・・・ 洒脱
山田風太郎を唸らせた  「勝負」  ・・・・・ この展開、人物配置、凄い
ドキュメント  「プランス事件」  ・・・・・・ 変形探偵もの? 唸る
実際の犯罪か  「悪の花束」  ・・・・・ これも唸った
勇敢なる二等航海士  「海と人間の戦い」  ・・・・・ お得意漂流ものの似て非なるバージョン
白瀬矗追悼?  「南極記」  ・・・・・・ 飄々としたユーモア小説、否、白瀬中尉への追悼
S19年によくぞ発表  「爆風」  ・・・・・ 従軍記者経験者のなせる技か?
熱いものがこみ上げる  「公用方秘録二件」  ・・・・・ うん、泣きそうになった
アジアの挺身 「不滅の花」  ・・・・・  これも泣きそうになった 
**** 最初のコメントは、アマゾンからのパクリ。後のコメントは私の感想 
 
事実は小説より奇なり、というが、久生十蘭の手にかかっては、そうとも言い切れないかも知れない。彼はもちろん上手い。でも小説を書く技術だけだったら、ここまで唸らない。飄々と淡々と、ある種冷徹に、そして常に作者と作品に距離がある感じは今回も同感たが、人間性とか道徳観とか、そういうものではなく、極めて冷静に事実を見つめる目、黒か白かというような正義感の押し付けがないどころか、むしろ敢えて読者を突き放しているかのようだ。

阿部日奈子のあとがきは、「常識人の透徹した眼」 とある。そうだ。この人の眼は、持てそうで持てない ”常識人” の眼なんだ。いったい久生十蘭という人間はどんな人間だったのだろう?
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夜な夜な本読む・・・日本語は海外文学ばっかり。英語はフィクションばっかり。喰わず嫌いでどこまでいけるのか?

流行りモノとか、人気モノとかすっかりどうでもよくなり、本と散歩とあとはぼぉ~~っとすることだけが今の楽しみ(それでいいのか?)

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