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郵便局と蛇

郵便局と蛇は、同じステージに上がれるのか?と何やら、不思議な気持ちにさせられるタイトル。先月でたばかりの文庫の方だが、この英国人のコッパードは短篇作家の前に、”奇妙なお話しを書く” と付けてあげたい作家だ。分類としては、「謎の物語」あたりに登場させたい。
郵便局と蛇: A・E・コッパード短篇集 (ちくま文庫)郵便局と蛇: A・E・コッパード短篇集 (ちくま文庫)
(2014/09/10)
A.E. コッパード

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収録作品は以下。
「銀色のサーカス」
「郵便局と蛇」
「うすのろサイモン」
「若く美しい柳」
「辛子の野原」
「ポリー・モーガン」
「アラベスク――鼠」
「王女と太鼓」
「幼子は迷いけり」
「シオンへの行進」


うーーん、何が変なのだろう、ストーリーはそこそこ面白いのに・・・と考えて見ると、オチがオチになっていないからじゃないだろうか?という結論に至る。途中まではなかなか、奇妙ながらも不思議で面白い設定。オチがないわけではない。これが終わり?というオチなのである。そしてそのオチらしきものも、総じて救いがない。どちらかというと、完結した感じがないんだなあ。

トラに成りすまして、ライオンと戦う男の話し、柳に恋した電柱の話し、幽霊に憑かれた伯母さんを救いにいって幽霊に憑かれた話し、王女になれない王女が太鼓をたたく話し、簡単にまとめると意味不明になってしまう。

Alfred Edgar Coppard。英国はケント州の出身。フォークストンやブライトンといった私にも馴染みのある場所で生まれ育った。貧しい家だったが、本にのめりこみ、ほとんど独学で作家になったらしい。クスッと笑えるところもあるし、美しい描写も多いし、ファンタジー系の短篇もあるのだが、どうも全篇にペシミズムが漂っている気がするのは勘ぐり過ぎか?金持ちの道楽で本を書いていたわけではないが、妙な切迫感と無神論的な絶望感は、何かもう1冊読もうというところまではいかないけれど、じゃあ、忘れてしまうのかというと案外記憶には残りそうな妙な作家だ。
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夜な夜な本読む・・・日本語は海外文学ばっかり。英語はフィクションばっかり。喰わず嫌いでどこまでいけるのか?

流行りモノとか、人気モノとかすっかりどうでもよくなり、本と散歩とあとはぼぉ~~っとすることだけが今の楽しみ(それでいいのか?)

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