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カフカ短篇集

始まりは、ゼーバルトの「目眩まし」。カフカくらい大物メジャーな作家になると、喰わず嫌いの血が騒いでしまい、そっぽを向きがち。といいながら、人並みにはさらっと通ってきた。多くの人は「変身」あたりから入るのだろうか(私はそうだった)?「審判」 に 「失踪者」 も読んだが、ピンとこない。それを180度覆してくれたのが、『禿鷹 (バベルの図書館 4)』 で出会った短篇集。こっちは断然面白かった。
カフカ短篇集 (岩波文庫)カフカ短篇集 (岩波文庫)
(1987/01/16)
カフカ

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こちらが、『禿鷹 (バベルの図書館 4)』での収録
禿鷹
断食芸人
最初の悩み
雑種
町の紋章
プロメテウス
よくある混乱
ジャッカルとアラビア人
十一人の息子
ある学会報告
万里の長城 


で、こっちが今回の短篇集
掟の門 
判決
田舎医者
雑種 
流刑地にて
父の気がかり
狩人グラフス
火夫

バケツの騎士
夜に
中年のひとり者ブルームフェルト
こま

町の紋章 
禿鷹 
人魚の沈黙
プロメテウス 
喩えについて
万里の長城


改めてカフカの短篇を眺めると、私はやっぱり「断食芸人」が好きだなあ。続いて「流刑地にて」 「禿鷹」 「ある学会報告」 「判決」 「万里の長城」 あたりがいい。

読んだそばからどんどん筋を忘れていく私だが、今回2度目となる作品も多かったが、カフカは結構覚えている。悔しいが、それだけでカフカはきっと何だが凄いわけだ。古今東西の大物作家も贔屓にし、”カフカ的” という文学用語にもなってしまうカフカ。小説をいちいち解説をつけて理解するのも億劫というものだが、訳がわからなくても面白ものは、面白いのである。カフカ的というが、カフカ以降、もしくは、それ以前でも、このカフカ的というのは、実はかなり多元的なのだと思う。シュールレアリスムでもあり、幻想的でもあり、寓話性もあり、社会的な不条理性もあり、見方によっては全体思想への警鐘とも読めるし、結局それって文学の潮流そのものじゃない。そう思えば、何につけカフカが引用されてしまうのも、もっともな話しだ。でもユダヤ教や、精神分析を絡めてて、カフカを得々と語られると、それは億劫になる。カフカを読んでいると、とにかく気持ち悪くなる。この気持ち悪さがとにかく快感で、後を引く。私にとって、その後引く気持ち悪さは、Isak Dienesen や Isabel Allende を大満足で読み終わるのと、実は同軸にある (緯度は違うが経度は一緒ってな感じか・・・・)
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夜な夜な本読む・・・日本語は海外文学ばっかり。英語はフィクションばっかり。喰わず嫌いでどこまでいけるのか?

流行りモノとか、人気モノとかすっかりどうでもよくなり、本と散歩とあとはぼぉ~~っとすることだけが今の楽しみ(それでいいのか?)

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