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The Age of Doubt

シリーズ14冊目のMontalbano。歳のことばっかりがネタになる最近のシリーズ。う~~ん、このAgeとはMontalbanoの年齢を憂うということなのか?それとも今回の事件のヒントなのか?

The Age of DoubtThe Age of Doubt
(2014/04/24)
Andrea Camilleri

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お決まりの出だしは、Montalbanoの夢から。夢の中で自分の葬式が行われている。集っているのは警察の仲間たち、憎まれ口を叩き合う検死官、彼の上司、あれ?俺が死んでいる?でもそこには愛するLiviaがいない。夢から醒めてさて事件が始まる。Vigataに寄航した豪華ヨットから発見された死体を巡る事件。そして名前を偽って登場した女性。明らかに怪しいヨットのオーナー夫妻とそこで働く人たち。死体の身元調査がもたつき、事件のもたつく。

とまあ、事件の内容はさておき、偉大なるマンネリシリーズは今回はいつになくテンポが快調で、賑やかで騒がしい。登場するのはいつものの面々だが、皆が入れ替わり立ち代り出たり入ったり、そして何と年齢を憂いでばかりいたMontalbanoが恋をする! たぶん恋なのだろう、いや、この歳になって若い美女に好かれることが嬉しいのか、冷たくされると慌てふためき、時には嫉妬し、全篇これ、老いらくの恋のようなMontalbanoの一喜一憂。でも結局MontalbanoはLivia一筋のはず・・・が今回は、嗚呼、これがちょっと違い、悲しい最後となる (少なくともこのシリーズでこんなに悲しいエンディングは初めてでびっくりした)

今回特筆すべきは、この2つだな。
いつも挨拶だけの脇役Dr. Lattes。Montalbanoに会う度に、”奥さんは元気か?二人の子供は元気か?”と挨拶し、オレは独身で子供もいないと何度いっても憶えてくれないDr Lattes。今回言い訳に事欠いて、なんとMontalbanoは、子供と奥さんが死にそうなんだとウソをつき、彼が大嫌いな事務仕事をサボる。それを真に受け、ずっと奥さんと子供を心配し続ける心優しい紳士のLattes。そんなウソをLiviaにもなじられ、上司も激怒。

さて2番目は、人の名前を決して正確に云えない、書けないCatarellaが生まれて初めて、正確に訪問者名をMontalbanoに告げる。
One thing, however, did indeed astonish him no end: that Catarella, for the first time in his life, had neither mangled nor mistaken her name.
名前を偽って冒頭に登場した女性が、最終局面で正体を明らかにし登場するという、おお~~という場面だが、既に彼女が何者かわかっていたMontalbanoは、その登場より、彼女の名前を正確に伝えたCatarellaに驚く。いや、驚いたのは私も一緒。

瑣末なことが楽しいこのシリーズ。シリーズ14冊目だが、いつもの面々が賑やかに元気一杯登場するこの1冊は、Montalbanoの最初の1冊としてお勧めしてもいいくらいの快作。
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