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The Reversal

A Lincoln Lawyer Novelとあるので、これは一応主役は、Mickey Haller。が今となっては、腹違い兄弟 BoschとHallerはタッグを組んで事件解決をする。いいのか悪いのか、今回はガップリ四つどころか、Mickeyの元妻に、Boschの元恋人(?)、それぞれの愛娘まで登場させた、何だかとっても豪華なラインアップ。
The Reversal (A Lincoln Lawyer Novel)The Reversal (A Lincoln Lawyer Novel)
(2011/09/01)
Michael Connelly

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24年前の少女誘拐殺人事件の再審が今回の事件。Mickey君はLincoln "Lawyer" なのだが、今回は検察側に一時採用されて、弁護側と戦うことになる(そんなことがあるのか・・・)。そして検察官の元妻をパートナーに、腹違い兄弟のBoschを、担当刑事に指名する。当時はまだなかったDNA検査の結果、殺害された少女のドレスに付着していたのは、犯人とされたJason Jessupのものではなく、その少女の義理の父親のものだと判明し、24年間無実の罪で服役された俺の人生を返せ!という申し立ての再審議。

どんでん返しを期待したが、それはなし。検察側とはいえ、Mickey君が勝たなければならないのは、エンタテイメントの定石。さてどんな勝ち方をするんだろう・・・・ と思っていたが、その1:Boschのしつこいまでの捜査に助けられ その2:元妻のサポート。彼女はキー証人となる殺害された少女の姉の証人トレーニングとケアサポートを一手に引き受け その3:エリート臭プンプンの弁護士が案外間抜けで その4:容疑者Jason Jessupが爆走し、弁護団を撃ち殺し、とそんなわけで、勝利というより、審議が終結する前に、仮釈放中の容疑者が殺人者になり、殺人者は銃殺され、そして審議は停止した。

法廷シーンを受け持つHaller君は、相変わらず冴えてるが、アメリカの法廷って厳粛というよりも、丁々発止の論戦の応酬は生き馬の目を抜くビジネスの世界みたいで、感心するような馴染めないような気分。義兄弟とはいえ、途中Boschのやり方に不満も漏らすMickey君。その義兄弟愛をちょっと心配してしまう。しかし今回女性陣の素晴らしさが目立つなあ。元妻しかり、Boschの元恋人、FBIプロファイラーも僅かな登場ながら、キリリと冴え渡り、妹が誘拐された現場に居合わせ、それを救えずその後、麻薬に溺れるという転落人生から、必死に抜け出した姉、毅然とした裁判長。イギリス出のエリート弁護士とMickey君の論戦は苦手だったが、その弁護士の攻撃にも怯まず、Jason Jessupが犯人であることを断言しつづけた姉の姿は、涙が出そうになったよ。。。そして、父と暮らし始めたBoschの娘もなんだがたくましい。そうそう、従姉妹になるMickey君の娘とも、どうやら友達になれそうな気配 (きっとこの後、また登場するんだろう)。

動のBoschと静のHaller。Boschは一応脇役なので、今回はあまり暴れない。暴れはしないのだが、主役とほぼ同じページを割くほどの登場回数で、そもそもこの本はMickey君の一人称で語られ、Boschは "He" の立場なのだが、時々 "I" がBoschと間違えそうになった。ということは、今回のBoschはMickey君の目から見たBoschってことで、いつになく無愛想で色気のない中年刑事になっていた。その中年刑事は最後のシーンも残された捜査のために消えていったっけ・・・

てなことで、今回は豪華出演人を揃えまくり、最終もう一捻り欲しかったとはいえ、ボーナストラック的な楽しい出来栄えだった。
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夜な夜な本読む・・・日本語は海外文学ばっかり。英語はフィクションばっかり。喰わず嫌いでどこまでいけるのか?

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