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無知

わ~~い、週末だ!平日はたった200ページの本が5日もかかったりする超スローペースだけど、週末はその5倍速、つまり1日200ページこなせる(但し日本語なら・・・) まず、その200ページの本がこれ。

無知無知
(2001/03/26)
ミラン・クンデラ

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読もう、読もう、と思いながら何故か縁のなかった、Milan Kundera. 映画は見たので「存在の耐えられない軽さ」の英語版、「The Unbearable Lightness of Being」から読もうなんて頑張っていたら、古本屋でこれを発見してしまったので、意図せずここから読むことになってしまった。最近はググって他の方の感想や書評も読んだりしてべんきょーしているんですが、この本、Kunderaを読んできた人たちの間であまり評判が宜しくない・・・つまり「存在の耐えられない軽さ」とか「冗談」とか「不滅」を読んできた愛読者たちが ”う~~ん、これはちょっと・・・” とパワーダウンぶりを指摘している。あ?!そうなんだ。私は結構楽しく読んじゃったんだけどなあ、これ。世間一般とのズレはよくある話しだから気にしないけど、じゃ、「存在の耐えられない軽さ」とか「冗談」とか「不滅」は断然面白いのかなあ、と思うと俄然読みたくなってきた。

Milan Kunderaは、1968年の「プラハの春」の挫折後、1975年にチェコからフランスに亡命している。亡命前に母国で著書が発禁処分になったとはいえ、政治的闘争にそれほど関わったわけではなく、切羽詰った亡命ではないが故に、母国チェコでは裏切り者という反発もあるらしい。確かにこの本を読んでいても感じたけど、このインテリ臭さは反発招くかも。当然、チェコに留まり不遇の時代を生き延び、共産主義崩壊の後、ようやく陽の目を見た作家たちもいるわけで、私の好きなボフミル・フラバル(以前の記事はここ)なんてまさにそう。でも、フラバルのようにナチスと続く共産主義の中でいかに生き延びたかということを書いた本ばかり読んでいた私には、逆側にいたKunderaの視点は新鮮だった。

この本に登場するイレナとヨゼフは、Kunderaの代弁者ってことなんだろう。祖国を捨てフランスやデンマークへ亡命したものの、新しい国でも紋切り型の「亡命者」のレッテルを張られ、異邦人のまま暮らし、共産主義が崩壊すれば ”祖国に帰るのでしょう?” と当たり前のごとく言われる。永遠に続くかと思えたソ連支配があっけなく終わり、再び祖国の土を踏んだものの、そこはもうかつての祖国とは全く違うものであることを知って幻滅し、チェコに残った家族や兄弟とも噛み合わず、再び祖国と決別する。そして異邦人ではあっても既に祖国を捨てた亡命者が帰るところは、祖国ではなく新しい国以外にはないことを再認識する。

さて、時代を遡りながらもうちょっとKunderaを読んでみますか・・・
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夜な夜な本読む・・・日本語は海外文学ばっかり。英語はフィクションばっかり。喰わず嫌いでどこまでいけるのか?

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