Entries

九百人のお祖母さん

R・A・ラファティ
「第四の館」 
そして、短篇集
「昔には帰れない」
を制覇(・・・)したところで、第3作目はどうもこれが一番有名らしい短篇集。

4150107572九百人のお祖母さん (ハヤカワ文庫SF)
R.A. ラファティ 浅倉 久志
早川書房 1988-02

by G-Tools

彼の場合、短篇がよいか長篇がよいかと云われてると、非常に難しい。テンポがよく無駄を省きながらも、笑う小ネタ満載という天才的才能は、いかにも短篇作家だし、でも長篇も捨てがたいのよね。

それにしても、この人ただのホラ吹きおじさんじゃない。奇想天外なかっとびSFなんかじゃなく、かなり難解 (ストーリーは難解じゃないが、どうも奥がふか~~い気がする)。 この人にとって世界はなんなんだろう?地球も地球外もすべてこのホラ吹きおじさんのテリトリーなんだろう。SFというからには、サイエンス色がある程度あるものなのだろうが、この御仁のサイエンスには、ありがちな理論性がない。なんだかすべてがいきなりそれ?なんだな。社会風刺もあるんだが、それは生真面目な風刺というより揶揄に近いし、ブラックユーモア風かと思いきや、よ~く考えると恐怖の世界のようだし、人間を見る目が人間じゃないような、とどのつまり、SFのフリをしながら、そのベースには常に人類が抱える根本的な問題が横たわっているような・・・ つまりこのおじさん自身がきっと宇宙人なのだと、私は思うことにした。

Wikiにいったら、収められている短篇の日本語タイトルとオリジナルの英語の両方があった。
「九百人のお祖母さん」Nine Hundred Grandmothers
「巨馬の国」Land of the Great Horses
「日の当たるジニー」Ginny Wrapped in the Sun
「時の六本指」The Six Fingers of Time
「山上の蛙」Frog on the Mountain
「一切衆生」All the People
「カミロイ人の初等教育」Primary Education of the Camiroi
「スロー・チューズデー・ナイト」Slow Tuesday Night
「スナッフルズ」Snuffles
「われらかくシャルルマーニュを悩ませり」Thus We Frustrate Charlemagne
「蛇の名」Name of the Snake
「せまい谷」Narrow Valley
「カミロイ人の行政組織と慣習」Polity and Custom of the Camiroi
「うちの町内」In Our Block
「ブタっ腹のかあちゃん」Hog-Belly Honey
「七日間の恐怖」Sevan-Day Terror
「町かどの穴」'The Hole on the Corner
「その町の名は?」What's the Name of That Town?
「他人の目」through Other Eyes
「一期一宴」One at a Time
「千客万来」Guesting Time

オリジナルタイトルは案外、奇をてらわずシンプル。むしろ邦訳タイトルの絶妙さに感心する。
「われらかくシャルルマーニュを悩ませり」Thus We Frustrate Charlemagne
なんて凄いなあ。。。
「千客万来」Guesting Time
も、作品を読み終わると、そのまさしく千客万来だわん・・・と感心する。

ラファティ、さらに続けて捜索。
関連記事
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
http://besideabook.blog65.fc2.com/tb.php/626-1f1dd63e

トラックバック

コメント

コメントの投稿

コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する

Appendix

プロフィール

Green

Author:Green
夜な夜な本読む・・・日本語は海外文学ばっかり。英語はフィクションばっかり。喰わず嫌いでどこまでいけるのか?

流行りモノとか、人気モノとかすっかりどうでもよくなり、本と散歩とあとはぼぉ~~っとすることだけが今の楽しみ(それでいいのか?)

Calendar

<
>
- - - - - - -
- 1 2 3 4 56
7 8 9 10 11 1213
14 15 16 17 18 1920
21 22 23 24 25 2627
28 29 30 31 - - -

全記事

フリーエリア

フリーエリア