FC2ブログ

Entries

The City of Falling Angels

知り合いからのオススメ本だったので、めずらしくノンフィクションを読んだ。別にノンフィクションが悪かったわけではない。面白かったよ!と言ったその知り合いの気持ちはとってもよくわかった。うん、面白いだろうねえ。でも本というのは見事に個人の好みが分かれるもので・・・・とつまりは、私には合わなかったのですよ。すいません。
The City of Falling AngelsThe City of Falling Angels
(2006/09/07)
John Berendt

商品詳細を見る

私は一度ベネチアを訪ねたことがあるけれど、この本に登場するFenice劇場というものは全然知らなかった。そのFenice劇場の1996年の火災を軸にして、それに関わる人々・事件などを1章ごとにエピソードとして展開している。

John Berendtはアメリカ「ニューヨーク・マガジン」の元編集者だそうで、なるほどノンフィクションではあっても、エッセイのような語り口、ジャーナリストらしいわかりやすいルポルタージュで、(悪い意味ではなく)捻りのない文章で単語なんかわからなくても、あまり気にならない。なのに、何だか読んでいて飽きちゃったんだよなあ。どうしてだろう?決してセンチメンタルな”美しく水の上に佇むベニス”と期待していたわけじゃないけど、出てくる登場人物はベニスに住む普通の人々ではなく(そもそも観光地化し過ぎて、物価も高くて、ふつーのベネチアンが住める町ではなくなったらしいけど)、貴族や資産家や文化人など、所謂金持ちばっかりで、外国人がほとんど。でも、以前の記事で書いたJoseph Brodskyも登場しちゃうし、ルキノ・ヴィスコンティがこのFenice劇場で撮ったという映画の話なんかも出てきて、そこはおお~~って思ったけど。

奇麗ごとではなく、文化資産を守っていくのはお金もかかるし、昔のように個人のパトロンがどうこうできる世の中ではないから、当然下世話なこともあるんだろうけど(マフィアも登場するし)、それにしても裏話、悪く言えば暴露本的な要素があって、心なしか興ざめの感もある。アメリカ人が書くとこうなるんだろうか?アメリカ人ならこういう裏話好きかもね?ってひねくれ根性で思ってしまったわけです。いや、やっぱり私の勝手なベニス幻想が邪魔をしたのかも知れない。

フィクションって作り話だから面白い、というのもあるし、最終に向かって盛り上げていってくれるので、気持ちも盛り上がり、ペースも加速するけど、これ全然加速なしでした(笑)。でもこの本だって、そのFenice劇場の火災は、放火なの?過失なの?っていうメインストリームで盛り上がってくれてもよかったのに。
あら?結局悪いのはノンフィクションじゃなく、個人的な好みの問題だったのね・・・
関連記事
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
http://besideabook.blog65.fc2.com/tb.php/66-79a2551c

トラックバック

コメント

コメントの投稿

コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する

Appendix

プロフィール

Green

Author:Green
夜な夜な本読む・・・日本語は海外文学ばっかり。英語はフィクションばっかり。喰わず嫌いでどこまでいけるのか?

流行りモノとか、人気モノとかすっかりどうでもよくなり、本と散歩とあとはぼぉ~~っとすることだけが今の楽しみ(それでいいのか?)

Calendar

<
>
- - - - - - -
- - - 1 2 34
5 6 7 8 9 1011
12 13 14 15 16 1718
19 20 21 22 23 2425
26 27 28 29 30 31 -

全記事

フリーエリア

フリーエリア