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ベラスケスの十字の謎

有名なベラスケスの「ラス・メニーナス」の絵の表紙に惹かれ、ポチってしまった本。これ、一応児童書扱いみたいですが、なんのなんの、老若男女みんな楽しめる、しかもかなり面白い。
ベラスケスの十字の謎ベラスケスの十字の謎
(2006/05)
エリアセル カンシーノ

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私が解説しなくてもこの絵の解釈はあちこちで語られているけれど、下の絵を見ながら少々。
中心にいるのは、マルガリータ王女、そして鏡に映った姿で登場する王女の両親は、フェリペ四世とその王妃、作者ベラスケス自身が左端に位置し、実は犬として描かれているのは、バルトロメという身体に奇形のある少年で、王女マルゲリータの玩具(人間犬)として宮廷に連れてこられた人物。そして本の表紙にカラーで映っている少年が、この本の主人公で小人のニコラス・ ペルトゥサト。十字の謎は何かというと、ベラスケスの胸にある十字のことで、これはサンティアゴ騎士団の紋章。この紋章をつけることをベラスケスが許されたのは絵が完成した3年後で、その時にベラスケスは死んでいる、じゃ、誰が何故、この絵に紋章を書き足したのか?そしてもう一つ。右奥にぼんやりと描かれた人物は誰か?
ラス・メニーナス

ニコラス・ ペルトゥサトはいわゆる「低身長」という身体障害者で、イタリアからスペイン王宮に連れて来られた少年。当時、スペインの王宮では、王族のなぐさみのために、こうした低身長の人たちや、身体障害者の人たちが集められていたらしい。本は絵の謎解きとともに、彼が成長してゆく物語でもあります(それが児童文学たる所以か・・・)。謎解きの部分は実際、どこまでがホントでどこからがフィクションなのか不明だけど、それは芸術界に任せるとして、中世の摩訶不思議なちょっと魔術的な雰囲気とともに、謎解きのドキドキが味わえる。

フェリペ4世(スペイン・ハプスブルグ家)の話しはこの本以前に、「青い血」を残すために近親婚が繰り返され、遺伝子疾患が異常に高く、挙句家は断絶した、というショッキングな研究結果を聞いた後だったから、そんなことを考え合わせると、この本はxx倍面白い。
スペインの光と影がここにもあるわけだ。
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夜な夜な本読む・・・日本語は海外文学ばっかり。英語はフィクションばっかり。喰わず嫌いでどこまでいけるのか?

流行りモノとか、人気モノとかすっかりどうでもよくなり、本と散歩とあとはぼぉ~~っとすることだけが今の楽しみ(それでいいのか?)

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