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囀る魚

囀るって漢字はフリガナを振ってくれないと読めないな。227ページ、¥1,600。本好きなための本っていうなら、とりあえず。。。
4890137262囀(さえず)る魚
アンドレアス セシェ Andreas S´ech´e
西村書店 2016-05-27

by G-Tools

無類の本好きにして内気な青年ヤニスはアテネの旧市街の古びた書店に迷い込み、神秘的な女主人リオに出会う。本を熟知する彼女にいざなわれ、果てしない本の愉しみを分かち合う喜びに熱中するヤニスだったが、それも束の間、リオはふいに消息を絶つ。彼女は、本当はいったいだれなのだろう。手がかりを探すヤニスが辿り着いた世界とは?
ちりばめられた実在の書物の数々、作家たちの逸話、古典の断片。現実と虚構と謎とが織り込まれ、読む者を不思議な読後感へと誘うエブリデイ・ファンタジー。


申し訳ないが、久しぶりに外した感のある一冊。なのに巷(あ、Amazonね)の評判がすこぶる良く、私は落ち込みそうになった。YA本をバカにするつもりは毛頭ないんだが、YAかな?と思わせる。いやいや、YAだって児童書だって結構面白いんだけど、これは肩透かしかなあ。

主人公の無類の本好きにして内気な青年ヤニスだが、読んだ後気づいたが、31歳という設定だった。私は10代の少年かと思ってたよ。。。本を買う朝は儀式のような朝食をとって、いざ出陣するというのは、よい。本棚の本はアトランダムに並んでいないと気が済まないのも、よい。彼が一目惚れしてしまう謎の書店のリオの正体と、最後のオチは、まるでサスペンスの謎解きが、実は魔法だったみたいなオチで、唖然として興醒めしてしまった次第。

前半戦は、ヤニスとリオの文学談義が満載で期待はしたものの、世界文学全集の羅列でちょっと物足りない。文学談義も文学談義をしてくれれば私にとって難解な話でもそれはよいのだが、ひたすら本は素晴らしと手放しで絶賛しているだけで、で、何が素晴らしいのかね、君たち?と問いかけてしまった。でも世界文学全集はそうはいってもやはり読めるだけ読んでみたいし、その入り口にいる若者たちが、この本を読んで、では一冊・・・と思ってくれるなら、それはウレシイな(だからYAなのか・・・)。でも正論ばかりだと、私なんてちょっと恥ずかしくなってしまうのだよ。

メインストリームは現代のアテネ。それと並行して語られるのは、アーサーという男の謎めいた昔の事件がある。ネタバレしてしまうと、このアーサーはアーサー・コナンドイルなんだけれど、本好きのため!といいながらアーサー・コナンドイルだけが、なぜここまで悪者になってしまったのだろう(笑)。文豪たちのエピソードは確かに楽しいけれど、それって必要だったのか?本は楽しい、本は楽しいと言い続けられ、肝心のメインストリームが余りに物足りな過ぎ。

ごめんなさい。しかし若人よ!世界文学全集はたくさん読もうね。
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夜な夜な本読む・・・日本語は海外文学ばっかり。英語はフィクションばっかり。喰わず嫌いでどこまでいけるのか?

流行りモノとか、人気モノとかすっかりどうでもよくなり、本と散歩とあとはぼぉ~~っとすることだけが今の楽しみ(それでいいのか?)

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