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ジーヴスと朝のよろこび

戦争の話のあとは、ウッドハウスでしばし息抜き。
うむ、これによって、地平線は目に見えて明るさを増したと言わねばならない。友人たちのこじれた結婚問題を解決しようと鬼門スティープル・バンプレイに赴いたバーティーは、隣町で開催される仮装舞踏会に出るため“船乗りシンドバッド”のコスチュームを入手する。その衣装には、シンドバッドには不可欠なジンジャー色をした頬ひげも付いていた。…シリーズ第7弾。

4336047758ジーヴスと朝のよろこび (ウッドハウス・コレクション)
P.G. ウッドハウス Pelham Grenville Wodehouse
国書刊行会 2007-04

by G-Tools

私はデジャヴを見ているじゃなかろうか?この本は既に読んだことがあるんじゃなかいかと、そのくらい見事なお決まりワンパターンだ。展開もわかり切っている。なのに・・・悔しいが、シリーズ最高傑作だァなんて思ってしまう。

かつての婚約者フローレンスと再会。フローレンスはバーティーの旧友と婚約中。そして大の苦手のアガサ伯母さんの二人目の旦那、そしてフローレンスの父、海運王パーシー伯父さんたちの住むスティープル・バンプレイに向かう。さらにそこには、学友ボコと彼と婚約してるノビーが、伯父さんから結構の了承を得ようと四苦八苦し、フローレンスの弟、とんだもない悪ガキのボーイスカウト小僧のエドウィンが、随所随所で爆発。バーティーにとっての鬼門たちが勢ぞろいするこのスティープル・バンプレイに向かうことを渋るバーティーだが、釣りのメッカであるその地に自分が行きたいがため、ジーヴスはご主人様に仮想パーティがあるからとそそのかし、シンドバッドの衣装を取り揃え敵地に向かう二人。

なんだかなあ・・・ イギリスのお気楽貴族たちはとっても狭い世界で生きている。手を変え品を変え、やっていることはいつもと一緒。バーティーが頑張れば頑張るほど、状況は悪化し、でも最後は大団円のめでたしめでたし。1ページに最低ひとつは、メモっておおきたいほどの大笑いがあるが、それをメモっていては読書の楽しみも半減するというもので、読了後はその爆笑もすべて昇華され、思い出せないよ。。。

今回ジーヴスはかなり手抜きをした模様。そもそも学友二組の婚約のお世話とか、パーシー伯父さんのビジネス商談とかはどうでもよく、ジーヴスはただただ大好きな釣りをしたかっただけでしょ?解決策をみんなから打診されても、その黄金の脳みそは、釣りのことで頭が一杯らしくキレがなく(やっつけ仕事か・・・)、それに反してバーティーは頑張ったよ。エライ。

いつも思うのだが、バーティーはなぜ好きでもない女の子に好かれて婚約までさせられているのに、NOと云えないのだろう?それもノブレスオブリージュの美徳なのか?奇人変人ばかりの学友たちが、英国の知の最高学歴を経てきた人間だとは思えないが、実はそんなもんなのか?

どうでもいいのだが、今手元の本の帯を見たら、どうも帯の言葉と本の内容が合致しない。よくよく裏表をみたら、この帯は『よしきた、ジーヴス』のものだった。どの帯も、つーかどのシリーズ本も全部同じ帯でいけるくらいだから、取り違えて気づかないこともまたありだわね。
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夜な夜な本読む・・・日本語は海外文学ばっかり。英語はフィクションばっかり。喰わず嫌いでどこまでいけるのか?

流行りモノとか、人気モノとかすっかりどうでもよくなり、本と散歩とあとはぼぉ~~っとすることだけが今の楽しみ(それでいいのか?)

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