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お呼びだ、ジーヴス

11ヶ月ぶりにジーヴスもの。
云われてみれば、帯にそう書いてあったが、これは番外篇。何が番外かというと、バーティーが登場せず、ジーヴスはバーティーのお友達に使える身として登場。で、バーティーはどこにいるのかというと、自活への道を模索すべく職業訓練学校へ通学している(?!!!)という設定。そしてこの本はそもそも、舞台劇「カモン、ジーヴス」を小説化したもの。

4336053006お呼びだ、ジーヴス (ウッドハウス・コレクション)
P.G. ウッドハウス P.G. Wodehouse
国書刊行会 2011-01-01

by G-Tools

読み始めて気づいたなんか変?は、バーティーがいないことだけでなく、三人称で話しが進んでいることだった。いつもだって、どこの貴族のご子息だかご令嬢だかが一杯でてくるが、何だか今回は頭に入ってこない。前半1/3は、調子に乗らないまま進む。今回ジーヴスが仕えたのは、貧乏貴族第9代ロースター伯爵ウィリアム(ビル)・ロースターで、大好きな女の子と結婚するために、屋敷(しょぼくはないが、貧乏故メンテが行き届いていない)をアメリカの大富豪に売ろう!という計画が筋。このアメリカの大富豪スポッツワース夫人は、二人の夫に先立たれ、その都度遺産が転がり込んで、使い道に困り、アメリカのような新興国にはないような、古式ゆかしい英国情緒あふれるお屋敷を金にあかせて買っちゃおうとしている。そこに絡むのが、スポッツワース夫人に惚れてしまった白人ハンターキャプテン・ビッガーや、ビルの婚約者のジル。ビルのお姉さま夫妻。周りを取り囲むキャラクターたちはいつもウッドハウスの面々で、相変わらずちょっと怖い女性陣に、人はいいが、間抜けな男性陣というパターンで、そのあたりは安泰。

しかし敢えてなのか、ジーヴスが冴えない。キレが悪いというのではなく、捻りがない。ジーヴスにしてはちょっと雑。。。仕えているふりをして、実はジーヴスが主人を手のひらでコロコロと転がす様が薄れている気がする。まあ、シリーズ愛読者としては、たまにはこんなんもヨイかなと許している。とはいえ、ロースター伯爵の藤紫色のパジャマは許し難かったあたり、脳みそがちょっとブレても、ファッションセンスはいつも通りなので笑える。

ジーヴスがはしゃぐのは、何だかんだいっても更にはしゃぐバーティーがいてこそだったのだとしみじみ思う一冊。
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