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未来いそっぷ

実家の本棚を物色していたら、こんなものが出てきた。失礼ながら時間潰しに読み始めてみた。執着して読んでいたわけではないが、日本人なら誰でも(笑)一度は、星新一のショートショートを読んでるはず、と私は決めてかかっている。私だって(覚えちゃいないが)子供の頃や学生時代2冊や3冊読んでいると思う。四半世紀以上経て、改めて読む星新一はどんなだろう?

4101098263未来いそっぷ (新潮文庫)
星 新一
新潮社 1982-08-27

by G-Tools

星新一をWikiで検索してみた。昔は本が面白いとかそういうことしか見ていなかったが、どんな人物がこんな作品を生み出せたのだろうと、興味を抱かせるショートショートだということに気づいた。
星新一は大正15年、1926年の生まれだから、軍国主義に染まりきった時代に学生だったことになるが、どうも軍事色は嫌っていたようだ。可笑しい話しではあるが、ゲラゲラと笑うものではなく、寓話的ではあるが、攻撃的な批判ではない。文体も極めてシンプルで、稚拙にさえ見えるのに、軽薄な感じはなくむしろ品を感じる。悪人も描かない。

ショートショートの大人気SF作家は、普通に考えると大衆作家と化して、ブンガク的ではないと思われそうだが、彼の場合、そうも言いきれない。下記はWikiからのコピーで、筒井康隆の評。
星の作品について、ストイシズムによる自己規制と、人間に対する深い理解、底知れぬ愛情や多元的な姿勢が、彼の作品に一種の透明感を与えている。その一方で日本人が小説において喜ぶような、怨念や覗き趣味、現代への密着感やなま臭さや攻撃性が奪われ、結果として日本の評論家にとっては星の作品が評価しづらくなり、時として的はずれな批評をされることになった。

私には至極納得のコメント。敢えて未来を予言したわけでもなかろうが、技術が飛躍的に進歩してしまった現代になって、やっと世の中が星新一を理解できるようになったと思わせる位の、先見性もある。

こんなショートショートを1000篇以上も残した彼の人物像にはやはり興味はあるし、探せば、”人間・星新一”の本もあるのだが、それは読まずにいようと思う、少なくとも300篇くらい読んでからにしよう。それを知って、その人間・星新一を通して、彼の作品は読んではいけないような気がする。それが色眼鏡ではないにせよ、やっぱりそれはない方がいいんだろうな。

で、どれが面白かったのかと云うと、どれも面白かったのよ・・・
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[C538]

うんうん!子供の頃よく読んだな。スゴく短い中にあっと驚くような結末とかで、ホントにスゴイなって思った。あのテンポの良さは気持ちいい。内容がシンプルで、品がいいから子供にも解りやすかったけど、大人になって読んだら奥深さがわかるかもね。私も再読してみよ!
  • 2017-10-08 19:25
  • mAr
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  • 編集

[C539]

そうそう、子供が読んでも毒にはならない。子供ながらに楽しく読める。そしていい年になってから読むのもいいものです。1000篇以上ものショートショートを書くって並大抵のことじゃない。しかもほとんどハズレがないってところも凄い。

本棚を物色してみてください。きっと一冊や二冊見つかりますよ。。。
  • 2017-10-10 22:02
  • Green
  • URL
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Author:Green
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