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カフカは既に版権が切れている。ということで、青空文庫のデジタルただ本で読んだ。iPhoneで読むのは、隙間読書用になることが多く、本を広げるほどではない隙間で読むとか、狭い電車で読むとか、寒いときに片手だけで読書をしようとする時(笑)に多い。この「城」もいつから読んでいたのか今となってはわからないが、かなりダラダラダラダラと隙間で読んでいた。

B009MDMWN4
フランツ カフカ 原田 義人
2012-10-05

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お金払っても、↓の池内紀訳もちょっと読んでみたかった。
4560071551城―カフカ・コレクション (白水uブックス)
フランツ カフカ Franz Kafka
白水社 2006-06-01

by G-Tools

カフカは嫌い。。。ではない。しつこいが、カフカの長篇は「失踪者」も「審判」も読んだが、やっぱり短篇がいい。「カフカ短篇集」
いや、長篇だと凄さが私には理解できないのか?? でも懲りずに長篇読み納めのつもりで(笑)、読んだら、今までで一番辛い長篇だった。長いことが問題ではなく、まるで出口のない迷路のようで辛かった。

『城』の主人公は測量技師のK(カフカ得意の実態のないKなる人物)。Kはある寒村にある城の伯爵のために測量に訪れるが、一向に城のありかがわからない。招かれたはずなのに、たどり着けない城。K自身は測量技師と名乗るが、そもそも測量作業場面なんてない。それに代わりに、話しは滞在する村での延々と続く、本題とはかけ離れたかに見えるエピソード。何も始まらないし、始まらないから終わらない。まあ下世話な云い方をすれば、ひたすらダラダラしているのだ。村人の語る「城」は禅問答のようで実態はどれだけ語られようが見えてこない。Kを疎みながら(イケずな態度は続くが)でも拒絶もしない村人。そしてKさえも必死になって城に辿りつこうとするわけでもない。Kの言動は村人によってことごとく否定はされるが、かと云って村人の語りが筋が通っているかと思うと、これまた、結論のないダラダラ話し。そこに実は途轍もない哲学が一見ありそうで、でも途中から煙に巻かれ、そして私は挫折する (”嗚呼、このエピソードもわからん”)。

カフカは生前ほとんど陽の目を見ない作家で、今私たちがカフカを読めるのは、そして世界的にここまで有名な作家になったのは、友人であるマックス・ブローの功績による。と、ここまではよく聞く話し。そのブロートを改めてWikiで読んでみると、こんな記載がある。
1924年にカフカが若くして亡くなり、ブロートはカフカの遺稿の管理人となった。カフカは遺言ですべての遺稿を焼却するようにとブロートに頼んでいたが、ブロートは自身の信念に従い、生前未発表であった長編『審判』、『城』、『アメリカ(失踪者)』を始めとするカフカの遺稿を次々と公刊していった。1935年からはカフカ全集の編集・刊行を手がけ、1937年には初のカフカの伝記を発表した。
ブロートによるカフカの遺稿の編集・刊行や伝記はカフカの国際的な受容に大きく貢献したが、これらにはシオニストの立場からカフカをユダヤ教的な聖人と見なしていたブロートの解釈も反映されており、のちに批判的な研究の対象ともなった。


カフカの作品がここまでになった要因は、本人の意思や意図が謎のままだからなんだろうな。ブロートの解釈による遺稿にも批判があるなら、そのアンチがあり、そしてそこにまた賛否両論が発生し、そして作品それ自体はすっぽりと中心が抜けたまま。。。解釈が難しいものほど作品の寿命は長くなる(・・・と誰かが云っていたっけ)。
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[C572] ブログはちまちま読んでますからね。

ボラーニョがsfが好きだったという話は有名でソラリスの記事が出た際はちょっと読んでみるかと本屋で立ち読みしたら、やっぱり無理なんですよね。フィリップkディックも二冊くらい読みましたし、オーウェルもちょっと見た。あと有名なのを何冊か読んだのですが、私には合わない様です(笑)ユーチューブで昔のソラリスを見たのですが、なんだか面白くなってきたぞというところでそれきりになってたりします(笑)
ボラーニョはカフカも好きそうですよね。一番はボルヘスかな。本当にヴァルザーが好きで絶対にカフカも合うはずなのですが何か拒否反応が出ますね。読めません。

最近少し疲れているのか感動したくてマルケスのコレラの時代の愛でもダラダラと読みたい気分です。

少し前、腸炎でおなかが下っていたのでふと思いつきました。
  • 2018-03-17 19:48
  • たなか
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[C574] Re: ブログはちまちま読んでますからね。

外しまくっているひびですか(笑)
ボラーニョは好きですが、フィリップKディックは少し読んで飽きてしまいました。ボルヘスは好きですが、理解なんてできてません。ヴァルザーはその後手をだしていなかった。マルケスは好きかと云われると、それほど執着はないです。「コレラ時代の愛」も特に感慨はなかったです。

時間云々ではなく読めない時期ってありますね。
  • 2018-03-19 11:31
  • Green
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[C581] いまさらですが割り込み失礼します

私もボラーニョ好きなんですが、代表作の大作は実は読んでなくて、「通話」から入って短編集・中編は全部読みました。一般的に言われてるボラーニョらしさは少ないものかもしれないけど、「第三帝国」「ムッシュー・パン」とかおすすめです。たなかさん!(^^)!
どうかしら?Greenさん?
  • 2018-04-20 20:29
  • mAr
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[C582]

あ、私も実は「第三帝国」「ムッシュー・パン」は好きです。「2666」は好きだったけど、「野生の探偵たち」は、らしい・・のだろうけど、すっごく好きまでは到達しませんでした。
  • 2018-04-23 12:31
  • Green
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[C584] ボラーニョ

ボラーニョは第三帝国、ムッシュー、チリ夜想曲を読んでません。笑
2666、野生の探偵たちは時折、パラパラ読んでます。
個人的には売女の人殺しが好きです。
本日はタブッキ先生をアマゾンでオーダーしました。
このブログであったレクイエムと夢の中の夢。
  • 2018-04-24 20:52
  • たなか
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[C586]

たなかさん!ボラーニョは是非その3作品を読んでください(笑) 一般的に評価が高い「野生の探偵たち」「2666」よりも、個人的にはその3つのほうが断然引き込まれます。って大作読んでないけど・・・登場人物とか多すぎてややこしいというのがわかってるから(ーー;)
  • 2018-04-25 12:43
  • mAr
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