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ヨオロッパの世紀末

吉田健一氏、どこから読んだらよいのかわからず、適当に見繕って集めているので、今回は、いや、これって初心者がよんじゃあ、いけなかった、と思ったけれど後の祭り。

4003319427ヨオロッパの世紀末 (岩波文庫)
吉田 健一
岩波書店 1994-10-17

by G-Tools

18世紀のヨーロッパこそが、ヨーロッパがヨーロッパたる由縁のその文明を完成させた世紀。19世紀末のヨーロッパは、ヨーロッパ=世界となった野蛮と卑俗の19世紀ヨーロッパに訣別し、真のヨーロッパの認識とその全時間を生きて豊饒な黄昏の光に輝く。著者を代表する名著。昭和45年度野間文芸賞受賞。

「明晰な晦渋体」と解説の辻邦生が述べている。よく云ったものだ。その後ネットで色々探しては読んでいるが、これだけ個性があると賛否両論あって面白い。18世紀のヨーロッパがヨーロッパたる文明を完成させた世紀とのっけから云われたら、もうその時点で私には手に負えないのだが、どうにか読み切ると、↑にあるような「野蛮と卑俗の19世紀ヨーロッパ」に声をあげていること、ヨーロッパの神髄は18世紀にこそある、これを論じているが、彼の理論は(主張は)、天才の独走に近い。独走いや暴走?それは何だか可笑しいのだが、最初から最後までこの本の中の吉田健一は不機嫌なんだな。そもそも彼は歴史を学術的に語るつもりはないのだろうから、不機嫌に吐き出せるだけ吐き出している様相に見える(でもそれが何だか可笑しい)。
そういえば、後記にこうあったんだった。

「最初はビアズレイの絵や象徴派の詩に就て多少詳しく書けば」と思ったが、「仕事を始めてそんなことですむものではないことが解つた。」「ヨオロツパに、何か解らないことがあつたらそれに就て一冊の本を書くといいという格言がある。これは本当のやうであつてヨオロツパに就て今度これを書いてゐるうちに始めて色々なことを知つた気がする。」

その彼が嫌いな(笑)19世紀は、帝国主義の中に国民国家の萌芽し、産業革命がおこり、科学が発展し・・・このどこが”野蛮と卑俗”なのか、結局理解できないまま終わってしまった。でも吉田氏は熱弁を繰り返す。彼は、「観念」を否定する、正確に云うと、観念が人間を支配する世の中を嫌う。観念ありきの政治・科学・経済活動を嫌う。生きた人間が不在の神でさえ観念となるような、抽象的で合理的な世を嫌う。彼はどこまでいっても人間の”生”こそが”生”を高らかに謳歌するのが好きなんだよな。

わからないなりに感じるのは、この人は酒を飲むことも、文学を愛することも、文明を語ることも全部同じだったんじゃなかろうか?そこに高貴も卑賎もなく、ただ美味い酒か不味い酒か、溺愛する詩か低俗な詩か、彼にとっての尺度だけを信じて、ノンシャランと生きた人だったのかと・・・ (今、のめり込んでいる最中なので、若干褒めすぎているとは思うが)

次は、酒や喰物ネタのやさし目の本を読んでみる。
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夜な夜な本読む・・・日本語は海外文学ばっかり。英語はフィクションばっかり。喰わず嫌いでどこまでいけるのか?

流行りモノとか、人気モノとかすっかりどうでもよくなり、本と散歩とあとはぼぉ~~っとすることだけが今の楽しみ(それでいいのか?)

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