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父・吉田健一

ということで、今回は父と娘篇。
表紙の写真の皿は、作品中にも出てくるが、吉田健一が作り娘の暁子さんにプレゼントしたものだ。これが吉田健一の書く文字なんだな。
4309022502父・吉田健一
吉田 暁子
河出書房新社 2013-12-20

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「父の一生は、ものを書きたくてものを書き始め、結婚して家庭を持ち、ものを書いて生計を立て、犬を飼い、面白い本、良い文章を読み、美味と酒に親しみ、良い友人とつき合い、旅を愛したというもので、いわば単純である。ものを書いて、しかもそれで家族を養うということには特殊な難しさがあると思うが、そのためにも父の一生は単純になったと思う。そして父はそういう単純な内容の生活に至極単純な形をつけた」

単純であることを突き詰めようとすると、単純にはいかない。皮肉なものだが、そんなものなのだろう。酒飲みで変人だと多くの人(他人ね)に思われてきた彼を、娘はこう描いた。驚くほど禁欲的な規則正しい時間割を自らに課し、そしてそれを頑なに守り続けた。何冊か彼の著作を読んできて、娘から見た吉田健一に今更さほど驚かなくなった。とはいえ、ひとつだけ驚いたことと云えば、彼が飲むはのは週に一度、それもそう決めたその日に、外へ出て気心の知れた友と飲むだけだったという。だからこその週一度の酒と、年2回の旅をとても大切に続けていたのだろう。

驚きはしないのだが、やはり私生活を覗き見ている気がして、こういった本はあまり読まず、ひたすら彼の著作を読むべきだなと思った。彼の暮らしぶりを知ったところで、結局は書物を読まなければ、吉田健一はわからない。
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夜な夜な本読む・・・日本語は海外文学ばっかり。英語はフィクションばっかり。喰わず嫌いでどこまでいけるのか?

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