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汽車旅の酒

ついでなので、もう一冊、酒と旅シリーズ。立て続けに読んだら、どのエッセイがどっちに合った話なのか、わからなくなってきたので、まあ、吉田健一と酒と旅と美味い喰物の話しについて・・・ということで。

412206080X汽車旅の酒 (中公文庫)
吉田 健一
中央公論新社 2015-02-21

by G-Tools


何の用事もなく、気づいたら汽車に乗って旅にでていたというのが理想の形だそうで、もちろん名所旧跡巡りなんかせず、読書でさえ愚の骨頂らしい。新潟にいて北極の本を読んでいると、自分の居場所が北極になる。北極になるくらいの本でなければ、そもそも読む意味などないのだが(と、ちくりと吉田節)、とにかく新潟にいて北極にいるつもりになることはないじゃないか、と彼はいう。 とにかく何もしないで、酒を飲む。そして気に入った同じ場所を何度も訪ね、そこが変わらずにずっと同じでい続けてくれることがとても嬉しいと云っている。

今週台風の影響で新幹線がストップし、普通の東海道線で帰宅する羽目になった。結局80分程度でつくところが、途中大きな川にかかる鉄橋が渡れず、150分かかった。それはそれとして、そのローカルな東海道線に乗って、彼の云う汽車の旅が頭を駆け巡り、じゃ、本でも読まずに景色でも眺めてみようと決めた。もちろん酒を飲むわけではないが、通勤といってしまえばそれまでのものが、ちょっと思考を広く持てば、それは小さな旅になる。台風で車体が揺らぐほどの強風ではあったけれど、改めて眺める外の景色はちょっと楽しかった。

何もない街を探していたら、八高線の児玉という街を見つけた。
昔は秩父街道筋の宿場で栄えた児玉の、どこか豊かで落ち着いている上に、別にこれと言った名所旧跡がない為ののんびりしたい心地にそれがある。
児玉は戦争の被害が少なかったらしく、昔の面影が残ったままで、昔の東京もこんなであったであろうと、彼は懐かしんだようだ。
広い場所に人間が少くて、始めて文化と呼ぶに足るものが生れる。
と、それが児玉らしい。そして、つまり彼が云うのはこういうことなんだな。

旅の目的というのは、目的地に到達することではなく、そもそも旅に目的も不要で、旅に出ようと決めたその時から既に旅は始まっていて、その旅の過程をすべて楽しく快適に穏やかに心豊かにする。その中に酒も喰いものも含まれ、絡み、繋がっていく。そして時間も繋がっていく。

二日酔いの頭を抱えた翌朝が雨だったりすると、ぼんやり雨だと思って外を眺めているのもなかなかいいもので、人間、そういう時でもなければ自分が確かに自分がいる所にいるのを感じるのは難しい。

最後に短篇が二つあるのだが、吉田健一の短篇って正直いうと、良さがわからない(つならない、と言い切る自信がないだけだが)。ごめんなさい。
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Author:Green
夜な夜な本読む・・・日本語は海外文学ばっかり。英語はフィクションばっかり。喰わず嫌いでどこまでいけるのか?

流行りモノとか、人気モノとかすっかりどうでもよくなり、本と散歩とあとはぼぉ~~っとすることだけが今の楽しみ(それでいいのか?)

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