FC2ブログ

Entries

パラダイス・モーテル【再読】

再読しようという気持ちはさらさらなかったが、ネットでこの本の記事があり、本棚から取り出しなんとなくパラパラみて、読み始めたらそのまま読んでしまった。初回はこちら

4488070698パラダイス・モーテル (創元ライブラリ)
エリック・マコーマック 増田 まもる
東京創元社 2011-11-30

by G-Tools

あり得ないエピソードとあり得ない偶然が続く本だが、前回から2年と経っていないのに、そのあり得ないエピソードのオチはキレイに忘れていたので、途中で止めるつもりが止められなくなってしまった。その意味では、読み続けるのにこれだけストレスを感じないのは凄いことだ。しかしいくらオチそのものを忘れているからといって、この”ポストモダン文学”臭満載の雰囲気は忘れていないから、確かに2回目は驚きが薄れることは否めない。

ゴシックホラーだと思うと、ちょっと昔のものと比べるとやはり軽い。事象自体はおぞましいのだが、どうも熱がない。マッケンジー一家の謎を追うことになってしまった主人公もその辺にいる現代の男性。グロテスクなエピソードと比べると、極めて普通の現代人で、ひとつのエピソードが終わるたびに描かれる一緒に暮らす女性との会話や、その後のちょっとチープなラブシーンは必要なのかしら?と1回目にはなかった違和感が残った。

重厚でテーマ満載の本がよいということではないが、グロをグロに描かずシュールで幻想的なものに変換させてしまうのは確かに現代っぽい。リアルさを感じないのは、エピソードが突拍子もないからではなくて、戦争がゲームでしか表現されない時代になったような実態のなさなんだが、予測をあっけなく超えてしまうような突き刺さりや眩暈がなく、読了後すぐに自分の日常に戻れてしまうテレビドラマのような本はちと物足りない。

いやいや、悪口を書くつもりはなかったが、何度でも読みたい本や、100年200年読み継がれる本というのは、稀に出合えるものではないのかも知れないと改めて実感した。
関連記事
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
http://besideabook.blog65.fc2.com/tb.php/832-fe4fef8f

トラックバック

コメント

コメントの投稿

コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する

Appendix

プロフィール

Green

Author:Green
夜な夜な本読む・・・日本語は海外文学ばっかり。英語はフィクションばっかり。喰わず嫌いでどこまでいけるのか?

流行りモノとか、人気モノとかすっかりどうでもよくなり、本と散歩とあとはぼぉ~~っとすることだけが今の楽しみ(それでいいのか?)

Calendar

<
>
- - - - - - -
- - - - 1 23
4 5 6 7 8 910
11 12 13 14 15 1617
18 19 20 21 22 2324
25 26 27 28 29 30 -

全記事

フリーエリア

フリーエリア