FC2ブログ

Entries

Translation: A Very Short Introduction

Kindle for iPhoneにて読了。
Oxford University Press からVery Short Introductionsなるシリーズものがでていて、その中の一冊。


この本を知った邦訳版はこちら。
翻訳 訳すことのストラテジー
マシュー・レイノルズ
白水社
売り上げランキング: 27,478

騙されたというと自分勝手な言い方だが、Very short introductionsというからには、これは所謂入門書なのね。邦訳版を見ると何かもっと翻訳薀蓄が読めそうな装丁だが、いやいや入門書。なかなか上手い邦訳本ですな・・・

翻訳とは何か?という問いかけから始まるが、海外文学ばっかり読んでいるとついつい翻訳って書物のそれも文芸書の翻訳ばっかりが浮かんでしまうが、当然翻訳には、政治的なもの(国連とか)、宗教的なもの(聖書とか)、日本の輸出産業のひとつであるアニメーションもあり、日本語の漢文訓読なんかもあり、最近ではGoogle 翻訳などの機械による翻訳もある。

翻訳とは、ある言語から別の言語へ変換すること、ではなく、つまり等価交換方式では語れないもので、世間様の中でこのあったり前の常識がどのくらい常識なのかわからないが、それで?とそこから先を期待している私は、そこまでの本だったので、特段驚きも新発見もなく、ふ~~んで終わってしまった。

終わってしまったが、Translationはinterpretationではないというのは、アアなるほど、だった。翻訳というのは解釈も含むが解釈が目的ではない。そもそも言語が異なれば文化も異なり、どう手を尽くそうがの異文化を言葉で解釈させようとしても完全にはならないし、極論をいえば、母国語でさえ異文化領域がある。方言と呼ばれるものを標準語と呼ばれるもので言い換えるものも、広い意味での翻訳になるわけだ。翻訳というのが、右から左に移動するというより、右と左の真ん中にある中間域のようなもので、そのイメージは海外文学の邦訳本に馴染んでいる身としては、とてもしっくりくるイメージだ。原文と比べられてあーだこーだと時には非難を受ける翻訳本、瑣末な間違いを指摘される翻訳本、翻訳本って読みにくいよね~~という世間の評判は必ずしも間違っちゃいないが、中間にあるものだと思えば、もっと柔軟で大らかで温かい気持ちで翻訳本を読んでもらえるといいんだが・・・と期待してみた。

終わってみれば、至極納得のVery Short Introductionで、確かにVery Shortだわ。巻末にはこの分野の関連図書リストがたっぷりあり、さらに奥へ進みたい方のためには先の世界が広がっている(私はスルーしたけどね)。
関連記事
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
http://besideabook.blog65.fc2.com/tb.php/833-11eb21bf

トラックバック

コメント

コメントの投稿

コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する

Appendix

プロフィール

Green

Author:Green
夜な夜な本読む・・・日本語は海外文学ばっかり。英語はフィクションばっかり。喰わず嫌いでどこまでいけるのか?

流行りモノとか、人気モノとかすっかりどうでもよくなり、本と散歩とあとはぼぉ~~っとすることだけが今の楽しみ(それでいいのか?)

Calendar

<
>
- - - - - - -
- - - - 1 23
4 5 6 7 8 910
11 12 13 14 15 1617
18 19 20 21 22 2324
25 26 27 28 29 30 -

全記事

フリーエリア

フリーエリア