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雪の中の軍曹

Mario Rigoni Stern と云えば 「雪の中の軍曹」 である。が、その評判の高さと相反して、古本市場では高止まりの様相が続いている。もっとも凄惨な戦争記録文学は正直、気が滅入るようで敬遠していたことも事実。とうことで、雷鳥の森 (大人の本棚)マーリオ・リゴーニ ステルン Mario Rigoni Stern だとか、リゴーニ・ステルンの動物記 -北イタリアの森から- (世界傑作童話シリーズ)マーリオ・リゴーニ・ステルン グザヴィエ・...

イザベルに ある曼荼羅

この書物について、アントニオ・タブッキの出版許可は存在しない、とあとがきの註にある。これはタブッキ没後に出版される未完の遺作第一号だそうだ。だが、生前タブッキは出版の意思を固めていた節があり、その証拠に、一旦親友の女性に預けた原稿を、読み直したいからと返してもらっている。イザベルに: ある曼荼羅男の名はタデウシュ。そして彼が探すのはイザベル。共に「レクイエム」で死者として登場している。サラザール政権...

レクイエム

千駄木のお気に入りの本屋に行くと、我が目を疑う本を発見した。あれだけ売上に貢献してあげているAmazonからのお知らせはなし。Twitterでフォローしている河出でもお知らせなし。でもこの本屋には本がある(Amazonサイトじゃなくて出版元にリンクしよう・・・) しかも発売は3月下旬だった。イザベルに ある曼荼羅Antonio Tabucchiがこの世を去ってから早3年。新刊が出るなんて思ってもみなかった。ドキドキしつつ本を開くが、...

冷たい星

私事ながら、最近公私ともども、いや”公”だけか・・・ サイテーの日々を過ごしている。人生サイテー日々でも本が普通に読めるかというと、これが全くダメになった。煩悩が脳を占拠していて、本を開けど目は文字を流しているだけで、まったくストーリーからは置いてきぼりを喰らう。ああ~~と云いながら、数ページ戻るのはまだよしとして、そのまま一冊あきらめて読み進んでしまうこともある・・・・ だったら読まなきゃいいのに...

山猫

ご多分に漏れず、私もヴィスコンティ監督の映画『山猫』から入ったくち。劇場ではなく、テレビ放映があった際に、トライしてみたものの(たぶん2回)、どちらも途中で眠っていた。途中で眠っていただけなら、途中まで覚えていそうなものだが、全く覚えていない。巨匠ヴィスコンティで寝てしまう私はやはり高尚な芸術を解さない俗物なんだろう。岩波文庫版のこちらは、オリジナルのイタリア語からの翻訳で、(知らんかったけど)映...

The Age of Doubt

シリーズ14冊目のMontalbano。歳のことばっかりがネタになる最近のシリーズ。う~~ん、このAgeとはMontalbanoの年齢を憂うということなのか?それとも今回の事件のヒントなのか?The Age of Doubt(2014/04/24)Andrea Camilleri商品詳細を見るお決まりの出だしは、Montalbanoの夢から。夢の中で自分の葬式が行われている。集っているのは警察の仲間たち、憎まれ口を叩き合う検死官、彼の上司、あれ?俺が死んでいる?でもそこには...

The Potter's Field

シリーズを読み続けているBoschとMontalbanoが最近ごっちゃになることがある。まったく違うタイプの刑事なのだから、混乱するはずはないのに、どうも私の脳みその中では二大巨頭になっている。お馴染みシチリアの旨い物尽くし、グルメなMontalbano、かたや硬派なくせして、朝メシはこてこてドーナツ、ジャンクフードに頼り切っているBosch。Boschは実はどこかの巻からか全面的に禁煙を貫き、今に至る。一方Montalbanoは好きなだけ...

プロタゴニスタ奇想譚

1976年の本などアマゾン商品検索しても絶対に画像付はないだろうと思ったが、案の定なかった。画像はぐぐって探したものだが、残念ながら私の読んだ古書は判定「可」の日焼け品で、帯も当然ない。ググって探した画像で初めて帯の言葉を知った次第。あら、案外そのまま活字にしちゃったんだ。そう、この本はペニス君の話し。プロタゴニスタ奇想譚 (1976年) Luigi MalerbaLuigi Malerbaの邦訳は3冊のみ。最初は「皇帝のバラ」 そし...

マヨラナの失踪~消えた若き天才物理学者の謎

1976年、出帆社刊の今となっては40年近くも前の古書。画像が見つけられなかったので、仕方なく自分で撮影した。マヨラナの失踪―消えた若き天才物理学者の謎 (1976年)今この本を検索すると、こっちばかりがヒットする。こちらは昨年出版されたばかりの本だけれど、著者は別。マヨラナ―消えた天才物理学者を追う(2013/05/25)ジョアオ・マゲイジョ商品詳細を見る消えた天才物理学者とは、1906年シチリア生まれのエットーレ・マヨラナ...

パパの電話を待ちながら

以前Gianni Rodariの「猫とともに去りぬ」を誉めたたえた時に、この本の存在には気付いていた。が、無視した理由は、なんだか児童書臭かったから(笑)。が、古本カフェで見つけてしまったとなれば仕方あるまい。確かに「猫とともに去りぬ」より、児童書的要素は強かった。パパの電話を待ちながら (講談社文庫)(2014/02/14)ジャンニ・ロダーリ商品詳細を見る原作から14篇は削除して、全国を旅するセールスマンの父が、毎晩9時に娘...

The Track of Sand

「The Wings of the Sphinx」から半年近く経っていた。シリーズ12作目。ダラけたい気分の時にダラダラ、ニヤニヤしながら読むMontalbanoはサイコーだ。The Track of Sand(2010/10)Andrea Camilleri商品詳細を見るこのシリーズも偉大なるマンネリズムと呼べるシリーズだが、わがヒーローMontalbanoの老いることへの恐怖は、前回を凌ぐ。50歳を過ぎていることは知っていたが、彼は56歳になっていた。同僚のMimiがある日老眼鏡をかけ...

聖女チェレステ団の悪童

「海底バール」で初めて知ったStefano Benni.現代版グリム童話くらいのグロテスクさと法螺さ加減が、この本では炸裂していた。この方、本国イタリアで人気作家な理由がわかる気がする。聖女チェレステ団の悪童(1995/08)ステファノ ベンニ商品詳細を見る腐敗と堕落を極めるグラドニア国の首都バネッサにある聖女チェレステ孤児院には、伝説の預言があった―昔、院を寄贈した伯爵の娘で10歳のチェレステが、非道な父親が引き起こした...

アントニオ・タブッキシンポジウム

書店が開催するイベントや朗読会を訪れたこともないくせに、たまたま発見してしまったアントニオ・タブッキシンポジウムというものに行ってしまった。 場所は「イタリア文化会館」 九段にある立派なビル。土砂降りの雨と寒さの中、朝10:30~16:30という長丁場。でも参加は無料。ゲストは豪華。タブッキが亡くなってから約1年半。タブッキが好きだからと、ただの本好きな行っていいようなシンポジウムなのかどうか分からぬまま...

眠くて死にそうな勇敢な消防士

「モラヴィア動物寓話集」とある。大御所のイメージのあるモラヴィアと動物寓話集と、そしてなんとも間抜けな面をしたマナケモノ?がで~~んと描かれた表紙、どうにも不思議な取り合わせのこの本は一体なんだ?眠くて死にそうな勇敢な消防士―モラヴィア動物寓話集(1984/09)アルベルト・モラヴィア商品詳細を見るあとがきによると、元は豪華絵本として出版されたそうだが、これが子供向けなんて勿体無い。24の短篇に登場する動物は...

The Wings of the Sphinx

シリーズ11作目。ここまで来ると、全く気合いなどない、いや、気合いが入らない時に読む本になってしまった。The Wings of the Sphinx (Montalbano 11)(2010/12/10)Andrea Camilleri商品詳細を見るタイトルを見て、「スフィンクスの翼」かと思いきや、これは ”Sphinx moth” なる ”雀蛾” (蛾よ、蝶じゃなく)。肩にこの蛾の刺青ある若い女性の死体が発見された。身元不明。情報提供を求めたところ、同じ刺青を持つ女性を知って...

Appendix

プロフィール

Green

Author:Green
夜な夜な本読む・・・日本語は海外文学ばっかり。英語はフィクションばっかり。喰わず嫌いでどこまでいけるのか?

流行りモノとか、人気モノとかすっかりどうでもよくなり、本と散歩とあとはぼぉ~~っとすることだけが今の楽しみ(それでいいのか?)

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