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夜の果てへの旅

相当長い間ほったらかしていた本。通勤バックに収納する都合上、文庫以外はダメそうだったという後ろ向きの理由から、ようやく陽の目を見ることができた。文庫とは云え、上下巻で800ページ強という、セリーヌの処女作にして代表作。変人だということくらいしかセリーヌのことは知らない。上巻は;全世界の欺瞞を呪詛し、その糾弾に生涯を賭け、ついに絶望的な闘いに傷つき倒れた“呪われた作家”セリーヌの自伝的小説。上巻は、第一...

我らの罪を許したまえ

ちょっと気恥ずかしくなるようなタイトル。でもローマ教皇を巡る中世の物語にどうも弱い私。ヒエロニムス・ボスの絵が表紙を飾る。我らの罪を許したまえロマン・サルドゥ 山口 羊子 河出書房新社 2010-05-14by G-Tools1284年の冬、南フランスの司教区で、司教が何者かに惨殺される。シュケ助任司祭は殺人事件の真相を調べるため、謎に包まれた司教の過去を求めてパリに旅立つ。時を同じくして新しく着任した司祭アンノ・ギは、布...

赤い橋の殺人

文庫だけれど、とっても読みやすい光文社古典新訳文庫。小さい文字がてんでダメになった世代にはありがたい。でもこのバルバラって誰?と古本カフェのお兄さんに聞いたら、僕も知らないと云われた。誰なんだ?赤い橋の殺人シャルル・バルバラ  (光文社古典新訳文庫)さて、シャルル・バルバラとは;フランスで150年もの間、忘却の闇に埋もれていた作家が、一人のう日本人研究者によって「発掘」されて、いまや本国でも古典の地位を...

モラヴァジーヌの冒険

ブレーズ・サンドラールといえば、『世界の果てにつれてって』しか知らず、しかもその『世界の果てにつれてって』はもう何年寝ているのかわからなくなってしまったが、ウチの未読本棚で眠り続けている。一見そのちょっと取っ付き難そうな本も作者も何者なのかわからなかったが、どういうわけか彼の作品の復刻版なら読まなきゃいけないと、先に『モラヴァジーヌの冒険』に手をだしてしまった。モラヴァジーヌの冒険 (KAWADEルネサン...

仮面物語集

30年前というのが、どれほど昔なのかといぶかっている。が、Amazonはもう画像など出してくれない。まだ続いている『フランス世紀末文学叢書』。仮面物語集 (1984年) (フランス世紀末文学叢書〈7〉)(1984/03)ジャン・ロラン商品詳細を見る 犯罪、エーテル、ホモセクシャル……人間のアイデンティティをゆるがす仮面をテーマに、都会の夜のデカダンスを織りなす頽廃貴族ジャン・ロランの傑作幻想短篇集。「仮面の穴」「知られざる犯罪...

超男性

つい妥協して、白水Uブックスで手を売ってしまったが、超男性 (白水Uブックス)(1989/05)アルフレッド ジャリ商品詳細を見る  単行本の方はちょっとステキな装丁。ジャリは初。シュルレアリスム先駆者だの不条理文学の詩人だのと云われたら、きっと私の手には負えないと思っていた。ジャリと云えば、『ユビュ王』 だが、このユビュ王は以前Paul Austerの「Invisible」で引用されていて、ちょっと気になってはいたが、演劇は詩以...

博物誌

ブドウ畑のブドウ作りを読んだので、折角だから「博物誌」にも手を出してみることにする。有り難いことに、青空文庫で読める。博物誌 (新潮文庫)(1954/04/19)ジュール・ルナール商品詳細を見る動物、昆虫、果ては植物まで、博物誌と銘打つだけあり、田舎に生息する人間以外の生き物を対象に、長いものでは数ページ、短いものでは一行(因みに、ブドウ畑のブドウ作りで登場した蛇は、ここにも重複して掲載されている)の観察日記と...

ぶどう畑のぶどう作り

「飛ぶ教室」と一緒に懐かしくて買ってしまったのがこの本。これはたぶん中学生の時になぜか気に入ってしまった記憶があるが、てんで内容は覚えていない、とひとつの章をのぞいては・・・「蛇」ながすぎる以上。これが記憶にあるからといって、ここが一番気に入ったとも思えないが、「にんじん」で有名なジュール・ルナールのエッセイ(でいいのか?)。ぶどう畑のぶどう作り (岩波文庫)(1973/07)ジュール・ルナール、岸田 國士 他...

リモンの子供たち

これは「ニキーナ」の後に読んだが、まとめ書きするとなると、きっと最後の一冊になるだろうと予想はしていた。クノーは大好きだが、読んだ5分後に粗筋を忘れてしまうんだなァ・・・ 「わが友ピエロ」以来なんと、1年半近く最後の一冊を暖め続けてしまった。が、これが最後の「レーモン・クノーコレクション」。リモンの子供たち (レーモン・クノー・コレクション)(2013/01)レーモン クノー商品詳細を見る実在の〈狂人〉たちをテ...

ニキーナ

『フランス世紀末文学叢書』が続く。ベネチアの娼婦の物語、といわれたら、興味深々でしょ。。。。ニキーナ―ヴェネチアの娼婦の物語 (1985年) (フランス世紀末文学叢書〈11〉)(1985/11)ユーグ・ルベル商品詳細を見る言い訳を言うと、期待に反してというか、期待が高すぎたのだろうが、この「ニキーナ」はちょっといまひとつであった。と、そこでつっかえたため、これ以降のブログが滞ったのよね・・・舞台は16世紀初頭のベネチア。...

死都ブリュージュ・霧の紡車

「責苦の庭」に続く、フランス世紀末文学叢書。なかなか気に入っている。ちなみにこのシリーズは、国書刊行会によると;フランス世紀末文学叢書爛熟と頽廃の19世紀末――物質的な繁栄をみながら精神的に荒廃したこの時代に、俗世界へ背を向け、絶対の彼方にありうべからざる人工楽園を創出せんとした美の使徒たち。一時は忘却の底へ沈んだかにみえながら、ここ数年、にわかに脚光を浴びつづけている近代文学の源泉、フランス世紀末文...

愉しみは最後に: 二人のひどく不器用な自殺志願者の往復書簡

10月14日出版された湯気が出そうな新刊。薄いけどその分お手頃価格。パトリス・ルコントは云わずと知れたフランスの映画監督。「仕立て屋の恋」 やら 「髪結いの亭主」 やら、監督もやるが、脚本も書く。本も書くとは知らなかった。あまりにも出版し立てのホヤホヤなので、ググっても誰も感想を書いていないや。。。愉しみは最後に: 二人のひどく不器用な自殺志願者の往復書簡(2014/10/08)パトリス ルコント、ダヴィッド デカン...

大いなる酒宴

「類推の山」ですっかり打ちのめされてしまったRené Daumal。「類推の山」は未完ということになっているので、この「大いなる酒宴」が完成品としての唯一の邦訳。大いなる酒宴 (シュルレアリスムの本棚)(2013/06)ルネ ドーマル商品詳細を見る「シュルレアリスム」の本棚シリーズの栄えある第一回配本が、この「大いなる酒宴」だったのだが、どうも値下がりしてくれなかったので、まずは「サン=ジェルマン大通り一二五番地で」で、...

アルゴールの城にて

「シルトの岸辺」に続くジュリアン・グラックはこちら。これが彼のデビュー作。かのアンドレ・ブルトンが絶賛したとか・・・ シュールレアリズム多々あれど、ブルトン絶賛だけあり、これはシュールレアリスム中のシュールレアリスム。アルゴールの城にて (岩波文庫)(2014/01/17)ジュリアン・グラック商品詳細を見る広大な海と森に囲まれた古城アルゴール。ここを舞台に、男2名、女1名、登場するのは以上。三角関係物語といってし...

ぼくの伯父さんの休暇

私が買ったのは、旧版、リブロポートから出版されたもの(アマゾンではもう画像を出してくれなかった)。買ってから気付いたが、これってケース入りの本で、私はこのケースがない。ぼくの伯父さんの休暇(1995/11)ジャン‐クロード カリエール、ジャック タチ 他商品詳細を見るこの素っ気ない段ボールにフランス国旗のトリコロールをあしらった部分がカバー、私の手元には、これまたちょっと素っ気ない左側の本体のみがある。この素...

Appendix

プロフィール

Green

Author:Green
夜な夜な本読む・・・日本語は海外文学ばっかり。英語はフィクションばっかり。喰わず嫌いでどこまでいけるのか?

流行りモノとか、人気モノとかすっかりどうでもよくなり、本と散歩とあとはぼぉ~~っとすることだけが今の楽しみ(それでいいのか?)

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